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10年先のリテール業界を見据えたデジタルマーケティングのDXを探る~世界の先進技術を駆使して、世界規模での価値創出に挑戦~

「ほしいものがほしいときに手に入る」「無駄なものをつくらず、無駄なものを運ばず、無駄なものを売らない」。これは日本発のグローバルリテール企業のDX推進に伴走するにあたって、NTTデータが掲げているリテール業界の未来の姿です。デジタルパートナー事業部に経験者採用で入社した長谷川忠は、常に“世界”に目線を合わせ、業界有数のDXのアーリーアダプターとしても知られるお客様にデジタルマーケティングの領域で伴走しています。販売の現場にデジタルを掛け合わせ、全く新しい購買体験を目指す長谷川のアイデアと、NTTデータでの挑戦について語ります。

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実世界で「いま起きている、これから起きる変化」を、デジタルマーケティングに落としこむ

近年のリテール業界において、デジタルの活用が消費者の購買体験を次々と変えています。チャットボットが店員の代わりに接客から販売までをサポートしたり、AIがその人の希望に合わせておすすめのコーディネートを教えてくれるサービスなどが、アパレル領域でも当たり前になりつつあります。

入社以来、現在担当しているお客様を中心にさまざまなデジタル活用の企画提案を行ってきました。ここで得た知見を活かして、リテール業界全体に広く通用する「店舗のデジタルマーケティングサービスの自社オファリング(※1)」をつくることを目標に定めています。

※1 NTTデータが顧客に合わせて提案・提供するソリューション

コロナ禍による消費者の行動変容や慢性的な人手不足も相まって、変化の過渡期を迎えているリテール業界に対し、より高度な「リアルとデジタルの同期」を模索する長谷川。

直近で取り組むのは、店舗内に設置されている防犯カメラなどの映像から来店客や従業員の行動を可視化し、店舗運営や接客方法などの改善に役立てられないか、という試みです。

例えば来店客に着目すると、「一度手にとったが棚に戻した」「手にとって試着した」「手にとって迷わずレジに向かった」など、陳列されているそれぞれの商品に対して取られた行動の違いがわかれば、売場レイアウトや商品改善のヒントになりうると考えています。

試みの精度を高めるために注目しているのが、近年小売業界を中心に導入が進んでいるRFID(※2)の技術です。商品一つひとつに個別のID情報を埋め込んだタグをつけることで、在庫管理の効率化やサプライチェーン上での見える化を実現するこの技術を、デジタルマーケティングの領域にも応用したいと長谷川は言います。

※2 ID情報を埋め込んだタグとリーダーとの間で近距離の無線通信を行い、情報をやりとりする技術。

具体的には、店舗内の映像解析とRFIDによる管理を連動させたいと考えています。カメラ映像と同期してRFIDタグの移動を数十センチ単位で捉える技術があれば、数ある商品のそれぞれに対してどのような行動がとられたかをより正確に把握できるようになるはずです。

「実店舗を舞台にしたデジタルマーケティングを今後もっと進めていかなければならない」と考える長谷川。これまでデジタルな情報収集における主流は、比較的データが取得しやすいWebマーケティングでした。一方で、ログが取りにくいリアルの世界でデータを集めることはハードルが高い分、その着眼点によってはお客様にとって全く新しい価値を提供することが可能になります。その高いハードルを越えるために必要な技術力が、NTTデータにはあると言います。

「挑戦」での試行錯誤が、NTTデータのオファリングを創る

長谷川が今メインで向き合っているお客様は、世界中で事業を展開する大手アパレルメーカー。常に新しい技術や試みをキャッチする、いわゆる”アーリーアダプター“であるお客様は、事業のDX促進に対する意欲が旺盛で、意思決定も早い一方、企画パートナーの立場としては課題を突き付けられることも少なくないと言います。

あらゆる事業推進をグローバルな視座と規模で進めようとするお客様にとって、日本だけに寄った視点の企画を持ち込んでも、受け入れてもらえません。技術面でも同様に、国内でしか提供されていないサービスを組み込んだ提案をしても「これは他国だと入れられない」といった具合です。

だからこそ、お客様の事業に対する私たちの視野をできる限り拡げ、アジアやヨーロッパの各国で通用する技術やサービス、買い物における文化の違いにまで目を配る必要があります。

NTTデータ全体としても、海外ベンチャー企業への投資や、アメリカの大学や研究所とのデジタル技術に関する共同研究などに積極的に参加しており、社員にとって世界中の技術トレンドをキャッチアップできる機会が多く用意されています。

このように、世界規模かつ先鋭的なお客様のパートナーとして伴走していくことは、NTTデータにとっても”挑戦”の連続です。まだ誰も実現していないデジタル企画に挑戦することは決して簡単なことではありませんが、そこから得られた教訓やノウハウを蓄積していくことが、この先のアパレル業界、ひいてはリテール業界全体に提供ができる、新しいオファリングを生み出す源泉になります。

社内のコミュニケーションでも「このアイデアを他業界に持っていけないか」などといった依頼を受けることもあります。NTTデータには、各々の社員が特定の企業に向いて内向きになるのではなく、応用できそうな他企業を見つけて横展開し、広い視野でソリューションを模索することを歓迎する土壌ができています。

他企業からのフィードバックや、世界基準に視座を置いた先端技術に触れることを通して、伴走するお客様に提供するサービスの質向上や低価格化にもつながる、Win-Winな効果が得られると長谷川は話します。

NTTデータには、思い描いた企画を実現に導く技術力がある

前職ではデジタルマーケティング施策を組み込んだWebディレクションの経験を積んできた長谷川。次のキャリアとしてNTTデータを選ぶ決め手となったのは、採用担当者との面談の中でよい意味で当初持っていた「SI企業」のイメージを大きく覆されたからだと言います。

前職はいわゆる営業会社だったこともあり、サイト制作の実務は原則外注で対応していました。一方で個人的には「本当に良いものをつくるためには、企画と開発が一体となって意思疎通を図っていくことが不可欠だ」と考えていましたので、企画から開発までトータルで取り組める会社を探していました。

NTTデータでは今後デジタルマーケティング領域での企画提案にも一層注力していくというお話を伺い、志望度が高まりました。入社してからは社内の高い技術や人財を活かして、サービスの仕組みや構築の部分までをきっちり内製でサポートし切れる環境にも魅力を感じています。

長谷川が所属しているデジタルパートナー事業部は、NTTデータの各事業部のなかでも経験者採用入社の比率が高い組織です。社員それぞれが持つさまざまな知識や経験を、当社がこれまで事業の中核としてきたSIビジネスのリソースと掛け合わせることによって、お客様に対して新しい付加価値やオファリングを提供することを目指しています。

自分のやりたいことを言語化できる、または強い意思を持ち続けているような方は特に活躍できると思いますし、ぜひ一緒に働きたいと考えています。当社の技術力の高さは、外から来た私から見ても折り紙付きです。思い描いた企画や意思を高いレベルで実現できる体制があります。

組織内の動きとしても、事業部長自ら、「~さん」と呼び合うようにするなど、年次や役職に関わらず意見やアイデアを気軽に出し合えるカルチャーを醸成しています。長谷川は、現在の事業部に溶け込みやすく挑戦しやすい土壌がある、と環境面の魅力を語ります。

私が取り組む業務はNTTデータとしても新しいチャレンジです。自分が企画を通して目指したいことと、組織が掲げる目標の内容にズレさえなければ、挑戦を止められるようなことはありません。今の部下に対しても、彼らのアイデアや考え方をできるだけ尊重し、困っているときや方向を大きく見誤りそうな時にだけ、口を挟むように心がけています。

自分がやりたいことを出来る環境でこそモチベーションは長く続くでしょうし、仕事としては一番だと考えます。ぜひ私たちと一緒に、世界をあっと驚かせるようなデジタルマーケティングのアプローチを企画していきましょう。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです