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NTTデータの強みとDXの掛け算が生む巨大な価値。「異質さ」を保ちながら組織自体を変えていく

皆さんはNTTデータに対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。大規模SIのイメージが強く、「DXやデジタルマーケティングが得意な会社」という印象を持っている方はまだ少ないかもしれません。今回紹介する三宅 聡史は、前職でデジタルマーケティングの先進的なプロジェクトを経験した後、NTTデータに飛び込んできた人財。なぜ新たな活躍の舞台として、NTTデータでのデジタルマーケティングを選んだのか。異文化の組織から転職してきた身として、NTTデータをどのように見ているのか。忌憚のない率直な想いを語ってもらいました。

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デジタルマーケティングの先端を走り続け、さらなる大舞台へ飛躍

デジタルビジネスソリューション事業部に所属し、クロスクラウドによるデジタルマーケティング基盤の構築を担当している三宅 聡史。三宅は前職でも複数のデジタルマーケティングプロジェクトに参画してきた人物です。

新卒で通信事業者に入社した三宅は、ジョブローテーションの研修後、デジタルマーケティングのソリューションを提供するグループ企業に出向。その企業は当時創業3年目という可能性広がる環境であり、三宅は開発エンジニアという立場ながら、営業活動やソリューションの提案から導入まで、幅広い業務を経験しました。

複数のソリューションを取り扱ってきたものの、中でもSalesforce Marketing Cloudという製品については、日本に展開された最初期から携わり、三宅は日本で初の事例となる大型プロジェクトにも参画。研究も趣味も、何でもとことんやり込むタイプだった三宅は、「日本で一番Salesforce Marketing Cloudに詳しい人物になる」という意識で業務に打ち込み、充実した日々を過ごしていました。

前職には合計で6年半ほど在籍したのですが、前半の3年はひたすら走り続けていました。それからの約3年は、技術PMやチーム内の育成、業務標準化支援、マーケティングコンサル支援など、組織的な貢献も増えていきました。幅広い経験ができたことは間違いなく、人にも恵まれていたと思うのですが、長期的なキャリアプランを考える中で、自身のスペシャリストとしてのスキルを生かして、より大きなプロジェクトを達成したいという挑戦的な思いを持つようになりました。

前職でも大規模プロジェクトに関わっていたものの、それよりもさらに大きな舞台に挑戦するとしたら、どうしても環境を変える必要があると考えた三宅。そして三宅が選んだのがNTTデータでした。

まさに当時はNTTデータがデジタルマーケティングに力を入れ始めたタイミング。三宅の経験や専門スキルを生かすことができ、大規模なプロジェクトに関われるという点でも希望にかなう環境でした。

しかし、NTTデータへの転職にあたって、三宅にはある懸念があったといいます。

前職はベンチャー企業のような環境だったため、大規模な組織で働くことに苦手意識がありました。前職でも大企業と関わることはありましたが、調整業務や意思決定プロセスが多く、特に若手は局所的な業務しか経験できないのではないかという印象も抱いていました。NTTデータも大企業である以上、同じような側面があるのではないかと考えていたのです。

それでも、NTTデータ以外では経験しがたい大規模なプロジェクトに挑戦できることや、プロジェクトマネジメントのプロフェッショナルたちからノウハウを学べることなどに惹かれ、三宅はNTTデータへのチャレンジを決意しました。

デジタルマーケティング経験者が率直に語る“NTTデータの風土”

三宅がデジタルビジネスソリューション事業部で担当しているのは、MA(マーケティング・オートメーション)をはじめ、AIを用いたレコメンドソリューションやカスタマー・データ・プラットフォーム(CDP)を組み合わせたクロスクラウドのデジタルマーケティング基盤を構築すること。現在は、ある大規模プロジェクトのMA基盤構築のリーダーとして、自らのチームメンバーや他事業部、パートナー会社と関わりながら、一丸となってプロジェクトを推進しています。

三宅は、今までに体験したことのない規模のプロジェクトに挑む中で、前職での知見が通用しない場面にも多々ぶつかってきたといいます。例えば、現在のプロジェクトに参画したばかりの時です。

まずワークショップを実施してシナリオを作るというデジタルマーケティングの「鉄板」の進め方で意気揚々と始めようとしたのですが、既に別のチームが似たような構想策定に関する活動を行った後でした。複数のチームで横断した動きをすることは前職の規模の組織ではあまり起こり得なかったことですが、規模が大きくなり、関係者が増えれば、今までの常識が通用しない場面でも出てくるのだと痛感しました。

前職での経験があったからこその慢心という面もあると思います。規模の大きなプロジェクトでは、自分の担当領域に目を向けるだけでなく、俯瞰的な目線を持つことが大切であり、プロジェクトマネジメントについてもイチから学び直そうというきっかけにもなりました。

前職での経験や知識を生かすだけでなく、フラットな態度で新たに学び直すことの必要性を実感した三宅。一方で、小規模で小回りの利く会社で活躍してきた立場からNTTデータを見た時には、課題に感じる点もあったそうです。

プロジェクトの関係者が多い以上、どうしても避けられないことではあるのですが、やはり小さな組織と比べて動きが遅いと感じることはあります。承認プロセスの多さやセキュリティルールの厳しさなど、文化の違いに驚く場面もありました。

ただし、NTTデータにはSIerとしての歴史と実績があり、お客様に確実に届けきるという意識は非常に強いものがあります。当然ながら、スピードは早ければそれでいいというわけではありません。変えるべきでない良さは残しながらも、私自身、改善すべきだと思った点は率直に意見を言わせてもらっています。

スピード感や自由度の高さという点だけを見れば前職の方が上だったと認めながらも、お客様に対する責任感、プロジェクトマネジメントのレベル、技術力など、総合的に高いスキルを身につけられるのは、やはりNTTデータだと感じているそうです。

「掛け算」で巨大な価値を生む。NTTデータのデジタルマーケティングの可能性

大規模SIのイメージが強いNTTデータに対し、「デジタルマーケティングの会社」と見ている方はまだまだ多くはありません。そのことは課題として認識する一方で、デジタルマーケティングという文脈において、三宅はNTTデータにどのような可能性を見出しているのでしょうか。

私がNTTデータに入社した理由のひとつは、NTTデータが持つイメージを自分の手で変えてみたいと考えたからでした。たしかに今はまだNTTデータとデジタルマーケティングのイメージがあまり強く結びついていないと思います。ですが、NTTデータ内のさまざまな組織がDXに取り組んでおり、デジタルマーケティングの領域でも実績を積み重ねつつあります。

NTTデータの既存の強みは、既にお客様の基幹システムを手掛けていること。そこに対してDXで「掛け算」ができるのは、私たちだからこそ可能な価値創出のあり方です。この「掛け算」が生み出すインパクトはとても大きく、世の中を根底から変えていける可能性すらあると考えています。

着実に実績を積み重ね、世の中にインパクトをもたらすべく進化を続けているNTTデータ。それはビジネスのみならず、人財という面においても同様です。社内では三宅のような経験者入社社員も増えてきており、人財の面でも多様性が生まれています。

会社全体のカルチャーとして、NTTデータには新しい風を受け入れる風土があると感じています。私自身、入社してまだ1カ月も経たない頃、大規模グローバルプロジェクトのRFP(提案依頼書)対応において提案チームにジョインさせてもらい、「前職の経験を好きなように生かしてください」と言われたことがあります。初対面で、かつ重要なプロジェクトでありながら、信頼してもらえたのは印象的でした。

大企業的なカルチャーに課題を感じることはあると率直に語りながらも、少なくとも今までのやり方を否定されたことは一度もないと語る三宅。その理由には、「お互いを補い合って、チームで仕事をやり遂げる」という意識が根づいているからかもしれません。

転職者としては、とてもなじみやすい環境です。ベンチャーのような会社から転職してくる方や、SaaSの文化に親しんだ方は、社内ルールの多さやセキュリティの厳しさなどに驚くことも多いかもしれません(笑)。ただし、そうした環境はより働きやすい形に改善しつつありますし、私自身も積極的に社内で提言を続けているので、ぜひ一緒に変えていけたらと思います。

「デジタルマーケティングに強い会社」として、NTTデータ自体を変えていきたいと考えている三宅。そんな三宅自身が目指しているキャリア像は、お客様の悩みをヒアリングし、構想を描き、技術力や専門性をバックグラウンドにしながら、ビジネス全体を支援できる人財になること。ビジネスと技術を横断するような唯一無二の存在です。

マネジメントという視点では望ましいことではないかもしれませんが、自分だけの価値を生み出せる、代わりのいない人物になりたいんです。常に「組織の中で尖った存在であることを意識しながら日々の業務に向き合っています。そして、そんな私をそのまま受け入れてくれる組織の懐の広さに感謝していますし、もっとより良い場所にしていきたいですね。

良い意味での「異質さ」を今も保ちながら、組織内で化学反応を起こし続けている三宅。NTTデータのイメージや組織のカルチャーは、これからも絶え間なく変化を続けていくことでしょう。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです