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関わる人々の「ハブ」に―。AIやXRを駆使したソリューションで新しい働き方を実現!

コロナ禍によって世の中の働き方は大きく変わり、AIに代表される新しいテクノロジーの登場によって業務のあり方にも変化の兆しが芽生えています。働き方が変わり、新しい課題も顕在化してきている中、テクノロジーを活用して働き方の課題を解決できないかーー。そんな問題意識から生まれたのが、「BizXaaS Office(BXO)」の新しいソリューションラインアップである「BXO Hybrid Workspace for Employee Experience(BHWE)」です。今回は、AIやXRなどの新しいテクノロジーを用いたソリューションの企画・営業に携わっている高岡のインタビューをお届けします。

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先進テクノロジーで働き方改革を実現する新たなソリューション

NTTデータの働き方改革のソリューションBizXaaS Office(以下BXO)は2011年からサービスを開始し、仮想デスクトップゼロトラストネットワークなど、主にインフラ領域においてサービスを提供してきました。

しかし、2023年4月にリリースされたBXO Hybrid Workspace for Employee Experience(以下BHWE)は、今までのBXOとはコンセプトが異なります。

従業員体験「EX(Employee Experience)」を向上させるという主目的は同じながら、「BXO Cross Reality」(XR分野)、「BXO Personal Assistant」(業務サポート分野)、「BXO Well-being」(メンタルヘルスケア分野)という、今までとまったく異なる領域へとサービスを拡張しているのです。

2012年の入社以来、BXOの営業に携わり、現在はBHWEのサービス企画・営業を担当している高岡は、BHWEが生まれた背景について次のように語ります。

コロナ禍以降、テレワークが普及し、働く場所の自由度が増しました。一方で、雑談や相談がしにくくなるなど、コミュニケーションの問題も顕在化してきています。働き方に関する新しい課題が出てきている中、働き方改革を実現するためには今までにないサービスを提供する必要があるという考えから、BHWEの企画が始まりました。

BHWEのコンセプト策定にあたって高岡たちがまず向き合ったのは、「5年後や10年後の働き方がどういう姿になっているのか」という未来のビジョンでした。お客様企業の情報システム部門やDX推進担当、グローバルのビッグテックのエンタープライズ向けビジネスの責任者など、さまざまな人にヒアリングを実施し、NTTデータが取り組むべきテーマを絞り込んでいきました。

そして最終的に設定したカテゴリが、XR、AIを活用したパーソナルアシスタント、ウェルビーイングという3つでした。

まずXRについては、リモートと出社が混在する働き方が増え、対面でのコミュニケーションの価値が見直される中、XRの技術を用いてコミュニケーション上の課題を解決しようという狙いがあります。

パーソナルアシスタントについては、AI・ナレッジシェアの技術を用いて社内の人財やドキュメントを整理・可視化し、業務効率化や新たなつながりの創造を支援。AIアシスタントに相談すると、社内にある提案書や人事制度のドキュメント等を検索しに行き、必要な情報を対話型で返してくれます。会社で働くうえでこれまで有識者に確認していたことが、AIアシスタントに確認することで正しい情報を得ることが可能となります。

そしてウェルビーイングは、対面コミュニケーションが減ったことで社員の状態が見えにくくなっていることを受け、業務状況や生体情報などから業務負荷、メンタル状態を可視化できるようにしました。

2023年4月からサービス提供を開始したBHWEは、まだ立ち上げ間もない時期にあります。サービスの企画も、開発も、営業も、同時並行で進めている状況ではありますが、「お客様からの反応はとても良い」と高岡は既に手応えを感じています。

BHWEのキーワードである生成AIやウェルビーイングなどは、企業の経営層が強い関心を持っている領域です。営業に行くと、経営層クラスの方からすぐに「話を聞きたい」と言っていただけることもありますね。また、AIを使ったパーソナルアシスタントについては、お客様が求めるAIアシスタントを一緒に作り上げるようなアクションも生まれています。

豊富な知見をもとに、テクノロジーを組み合わせて価値を創出する

BHWEは順調なスタートダッシュを見せていますが、今までとは違う障壁も存在しています。特にサービス企画・営業という立場からすると、「投資対効果が示しにくい」という点に難しさがあるのだそうです。

例えばセキュリティであれば、必ず取り組まければならないテーマだという共通の課題意識を多くの方が持っています。しかしBHWEのテーマであるXRやパーソナルアシスタント、ウェルビーイングは新しい取り組みであり、ビジネスへの貢献を定量化することも困難です。どんな世界を実現できるのか、どんな価値があるのか、こちらから提示していくことが必要です。

さらに言えば、従来のBXOからBHWEへの進化は、それまでのサービスが主軸としていたインフラレイヤーからアプリケーションレイヤーへの転換という大きな変化も伴っています。技術的にもまったく異なる領域であり、開発という立場ではなくても、自分たちの技術的知見をアップデートする必要があります。

生成AIをはじめとしたテクノロジーによって、世の中が大きく変わる機運が高まっている中、多くの企業は新しいテクノロジーをどのように活用すべきか悩んでいます。そして、NTTデータにはそんな悩みや相談が多く寄せられています。幅広い知見をもとにした最適な判断やアドバイスが期待されているのです。

事実、NTTデータには幅広い分野の知見があり、お客様に寄り添いながら最適なソリューションを提供できる力があります。また、お客様が求めるものを、責任を持って最後まで提供することもNTTデータの文化です。それは生成AIのような新しいテクノロジーの領域においても変わりません。

そして既に、NTTデータが以前より強みとする公共系や金融系の分野においては、BHWEを活用した具体的な検証が始まっています。さまざまな企業がAIやVRに取り組む群雄割拠の時代においても、そうした取り組みが活きてくると高岡は話します。

世の中にあふれているAIやVRのサービスは細分化しています。豊富な知見をもとに優れた製品を組み合わせて、大企業の抱える課題を解決できるソリューションを提供しようという思想を持って実現できる会社は、非常に少ないと思っています。逆に言えば、本当にお客様が必要としているソリューションを提供するのは、NTTデータの役割だという使命感も持っています。

急激な勢いで新しいサービスが次々と生まれる今、最適な技術を組み合わせて大きな価値を生み出そうというアプローチは、NTTデータが得意としてきた領域です。例えば、生成AIの精度をどのように高め、他のテクノロジーと統合して活用するのかーー。あるいは、VRのエンジンをどのように社内のシステムと連携し、セキュアに使える環境を構築するのかーー。NTTデータの強みが、今こそ必要とされているのだと言えそうです。

いわば「ディレクター」のように、関係者たちの気持ちをまとめる

BHWEという新しいソリューションによって新しい働き方を作る。未知の領域に挑む仕事において重要なことは、利害関係の異なる関係者たちがひとつの方向を向くことなのだと高岡は語ります。

BHWEのサービス企画・営業という仕事にとって重要なスキルは「調整力」「ビジョンを描く力」だと思います。お客様も、社内の開発チームも、社外のパートナーも、それぞれ考え方や価値観は違います。「新しい働き方」というビジョンを提示することで、バラバラな人たちが同じ方向を向けるように気持ちを作っていくことが必要です。

「こんな働き方が実現できたら良いと思いませんか?」といった具合に、相手が求めているものや、こうなったらうれしいだろうと思える絵を描き、お互いが幸せになれるWin-Winの関係性を築きながら一緒にプロジェクトを前に進めていく。BHWEのサービス企画・営業では、すべての関係者たちが納得できるようなビジョンを描いて引っ張っていくリーダーシップも求められます。

そして、NTTデータでBHWEに携わる最大の醍醐味といえば、最新のテクノロジーを駆使し、世の中のトレンドにも目を配りながら、まだどこにも存在しない新しいビジネスを作りあげていくことにあります。

ホットなテクノロジーを使って、ビジネスを仕立てていくのは純粋に楽しいですね。そのようなチャレンジができる会社は限られていると思いますし、NTTデータで働く魅力のひとつはそこにあります。私一人の力だけでは実現できませんが、NTTデータというブランドのもとに多くの人や質の高い情報が集まり、同じ方向に向かっていくことで、新しいビジネスを生み出すことが可能になります。

多様な関係者たちの気持ちをまとめ、ひとつの方向性に向かって導いていく。高岡が常に心掛けていることは、自らがハブになることでBHWEに関わる関係者がポジティブな気持ちになることです。「高岡さんがいたからビジネスがうまくいきました。ありがとうございました!」とコメントをいただいたときは一段と喜びを感じられると笑顔で話します。

BHWEという新しいソリューションを担当するようになり、扱うテーマや技術領域は変わりましたが、自分が介在することで関わる人たちを笑顔にしたいという想いは、以前から一貫して変わりません。

「世の中に影響を与えたい」「人と人をつなげてビジネスを前進させる仕事がしたい」。そのような想いを持ってNTTデータに飛び込んだ高岡は、今まさに、思い描いていた通りの挑戦ができています。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです