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誰もが使う社内ポータルを、より良い手触りに変えていく。EX向上に挑む三者三様のストーリー

ITマネジメント室(以下ITM)は、NTTデータの情報システム部門として社内システムを開発・運用する組織です。ITM座談会第四弾となる今回は、社内ポータルや会議室/座席予約システム等の更改、広報などを通じて「従業員体験(EX)」の向上に取り組んでいる3名の若手社員。誰もが使うポータルサイトの裏に、どのような意図や施策があるのか聞きました。<第三弾はこちら>

目次

Profileこの記事に登場する人

Project プロジェクトの意義

異なるキャリアの合流点

新卒、異動、経験者採用と異なる経歴を持つ3人が、それぞれの動機でITマネジメント室へ。社内をより良くする仕事に魅力を感じ、新しい技術を活かしながら改善に挑んでいる。

利用者視点で進めるEX向上の取り組み

従業員の声や利用データをもとに、生成AIやPendoを活用しながら社内システムの改善を推進。利用者視点での開発を徹底し、ストレスなく使える仕組みづくりを進めている。

年次を問わず誰もが主役になれるITM

心理的安全性と信頼が保証された環境で、若手が成長しているITM。これからもさまざまな技術を取り入れながら、EX向上に邁進していく。

多様な経路でこの場所へ。“社内を良くする”に惹かれた理由

――まずは皆さんの現在の仕事内容を教えてください。

田中 恵介 田中

私はServiceNowを用いた社内ポータルの企画・開発・運用を担当しています。規程・マニュアル・周知・申請・問い合わせ窓口といった、社員が欲しい情報に短時間で到達できるように改修を続けています。利用状況や問い合わせ、アンケートなどをもとに、課題整理から改善の優先度付け、実装までを継続的に行っています。

松本 陸 松本

私は会議室や座席の予約、そして来訪者管理のシステム更改案件を担当しています。これらをServiceNow上で一つのポータルとして提供する形で整備しており、利用者が使う画面だけでなく、管理者向け業務も対象です。

喜入 柚 喜入

私は広報として、ITマネジメント室の取り組みの情報発信と、従業員体験(EX)向上に向けた施策の推進を担当しています。主に、社内システム改善アンケートの設計から結果の分析、改善テーマの整理までを一連の流れとして担当しています。また、ITマネジメント室の取り組みや、社内システムを使ううえで役立つ知識を記事として発信するほか、マニュアルや周知内容、UI・UXの改善をシステム担当者と一緒に進めることも多いですね。

――皆さんはそれぞれITマネジメント室に至るまでの経緯が異なりますよね。まず喜入さんは、社内公募で異動しました。

喜入 柚 喜入

はい。2020年に入社してから約5年、基盤領域で開発・運用を担当していました。オンプレミスの基盤からパブリッククラウドまで幅広く経験し、クラウド活用の全社推進業務に携わったこともあります。

松本 陸 松本

基盤系技術者のキャリアですね!そこからなぜITマネジメント室の異動を希望したのですか?

喜入 柚 喜入

「新しいことに挑戦したい」という気持ちが強くなっていったからです。特に「人に伝える」という仕事に興味がありました。ITマネジメント室なら現場での経験や、社内システムを利用する立場の感覚も活かせると思って応募しました。

田中 恵介 田中

まるで転職したかのようなキャリアチェンジですよね。リスクを冒して転職しなくても新しい仕事に挑戦できるのは、NTTデータの良さと言えそうです。

喜入 柚 喜入

はい。NTTデータは社内に職種もキャリアも幅広くありますし、社内で挑戦しやすい環境があると感じました。

――松本さんは経験者採用での入社ですよね。ITマネジメント室に興味を持った理由を教えてください。

松本 陸 松本

私の前職は商社系のIT企業で、親会社のDX配下の部門で社内業務の効率化に取り組んでいました。具体的には、定型業務に対するRPAを通じた自動化、情報が分散している業務に対するアプリ導入、BIツールの導入などを行っていました。当時、特に情報システム部門との接点が多かったことから、「自分たちの会社を、自分たちでより良くしていく仕事」に惹かれるようになりました。

田中 恵介 田中

松本さんがNTTデータに入社した経緯は、リファラル採用――つまり知人の紹介なんですよね。

松本 陸 松本

はい。そのため、ITマネジメント室のメンバから具体的な話を聞くことができました。社内システムというと、安定運用が中心で新しいことに挑戦しにくいイメージがあったのですが、話を聞くほど、多様な技術を扱いながら、自分たちで考え改善する組織なのだと感じました。

喜入 柚 喜入

松本さんは先端技術に強くて、いつも熱心に勉強している印象があります。やはりNTTデータの技術力も入社の決め手になったのですか?

松本 陸 松本

まさに高度な技術力が強みのNTTデータだからこそ、社内向けのシステムでも新しい技術に幅広く触れられると思いました。挑戦できるフィールドの大きさに惹かれましたね。

――そして、田中さんは新卒でITマネジメント室に配属されたのですね。

田中 恵介 田中

はい。私はお二人と違って、最初に配属されたのがITマネジメント室でした。正直、実際に配属されるまではITマネジメント室のことをよくわかっておらず、社内向けのシステムを扱うということから、保守的な組織の印象を持っていたのですが、配属されてすぐ、雰囲気の明るさや風通しの良さに驚きました。

喜入 柚 喜入

たしかにITマネジメント室は、一般的な「情報システム部門」とは、かなりイメージが違いますよね。これまでどんな業務を経験してきたのですか?

田中 恵介 田中

1年目は社内ポータルの立ち上げに携わり、2年目はリリース後の改善を担当しました。3年目以降はアンケートや問い合わせ、利用状況などをもとに課題整理から改善実装まで継続的に推進。現在はリーダーとしてチームを任されるようになり、UI・UX改善や他システムとの連携・調整など、全社展開・定着化の観点でも関わる範囲が広がってきました。

松本 陸 松本

田中さんはリーダーシップがあって、社内ポータルの全社展開に大きく貢献していますよね。さまざまなことに挑戦している印象です。最近はインド出張にも行きましたよね。

田中 恵介 田中

はい。2025年には2週間のインド研修にも参加し、英語でのプレゼンやディスカッションを経験しました。グローバルな環境で「伝える姿勢」の大切さを学べたのは大きかったです。過去にはアメリカのServiceNow本社や中国に出張したこともあります。手を挙げれば海外に行く機会も多いと感じますね。

利用者視点とAI活用で、働きやすさを再設計する

――NTTデータの従業員体験(EX)の向上に向け、皆さんはどんなことに取り組んでいますか?

田中 恵介 田中

利用者視点を強めるため、従業員の声を集めたアンケートを起点に、改善テーマを選定し開発を進めています。特に今、力を入れているのは、ServiceNow上で使える生成AIのNowAssistを活用した機能導入です。具体的には、問い合わせに対する回答の自動生成、問い合わせ内容の要約、検索時の関連情報提示などを生成AIによって実現しようとしています。

松本 陸 松本

生成AIは私も勉強中です。でも「AIを使えば簡単に問題が解決する」というわけではありませんよね。

田中 恵介 田中

はい。理想の姿は、社員がマニュアルを探し回らなくても、チャットのやり取りに近い形で必要な情報にたどり着ける状態です。ただ、社内ルールに関わる領域でもあるので、出てきた回答を運用側がどうレビューするか、どうすれば誤解を生まないか、といった観点も含めて慎重な検討が必要です。この仕事の面白みとしては、全社員が利用する社内ポータルなので、いろいろな人から意見がもらえるということ。時には厳しい声もありますが、納得できるものばかりですし、ヒントを得ることも多いです。

喜入 柚 喜入

田中さんとチームは違いますが、広報としてのミッションも従業員体験の向上です。田中さんの話に出てきた社内システム改善アンケートは私たちのチームで実施しており、私も分析や改善策の検討に携わりました。また、今注力しているのは、ソフトウェア体験管理ツールであるPendoの推進です。これは従業員が利用するシステムの使用状況をデータに基づいて可視化できるもので、その分析結果をUI・UX改善へつなげています。

田中 恵介 田中

「利用者にとって使いやすいものを」と思って開発している分、実際にどう使われて、どう評価されているのか、データで見えると助かります。喜入さんのおかげで、Pendoはずいぶん社内に浸透してきましたね。喜入さんの活躍はとても心強いですし、何より楽しそうに仕事をしている印象です。

喜入 柚 喜入

やっぱり楽しいですね!以前、アンケートの結果を踏まえて、あまり知られていない機能の紹介記事を書いてみたんです。すると、ページの閲覧数が伸びていくのが見えて、「ちゃんと届いたんだ」と実感できました。

松本 陸 松本

大きい会社だからこそ、自分の仕事の影響力を感じやすいですよね。私の担当する「会議室/座席予約」や「来訪者管理システム」は数万人の社員が日常的に使用するシステムなので、機能を一つ追加するだけでも影響範囲は非常に大きいです。個人でアプリを作ったとしても、なかなか数万人が使うものにはなりません。社内システムでありながら、この規模感のシステムに携われるのは、NTTデータグループならではですね。

田中 恵介 田中

その分責任も大きいはずですが、松本さんはやりがいや面白さが勝っているように見えます。

松本 陸 松本

そうですね。やっぱり、自分たちのシステムを自分たちでより良くしていけるところが面白いです。ITMのメンバも全員、社内システムのユーザーなので、「この機能があったら便利だ」と思うものを自ら企画・提案し、形にしていくことができます。特に今、私が注目しているテーマは田中さんと同じくAIです。開発プロセスの中でもAIを活用しながら進めていますし、将来的には機能面でも、例えばチャットベースで施設予約が完結する仕組みなど、利用者の体験が変わる形で取り入れていきたいと思っています。

――皆さんの考える「良いEX」とは、どのようなものなのでしょうか。

松本 陸 松本

私は仕事をする上でのストレスがないことだと思います。システムの使い方が分からなくて困る、探しても見つからない、問い合わせないと前に進まない。そういった小さなストレスを減らすことがEX向上につながるのではないでしょうか。

喜入 柚 喜入

問い合わせが少ない状態も、分かりやすい指標だと思います。問い合わせをすることなく、自分で迷わず解決できるケースが増えると、その時間をもっと有意義な使い方に回せる――つまりEXが向上したといえるはずです。

田中 恵介 田中

私は、人によって最適なEXのあり方は違うのではないかと思っています。新しいUIや新しい機能が歓迎される印象が強いですが、慣れたやり方を続けたい人もいるかもしれません。そう考えると、自分に合う方法を選べるように、いくつも選択肢を作るのが理想でしょうか。

松本 陸 松本

なるほど。それと、あったら嬉しいものが整っている状態が、「良いEX」だと呼べる気がします。今はまだなくても、一度浸透したら、ずっと使い続けるもの。例えば生成AIがその一つだと思います。AIを組み入れた開発が当たり前になると、もはやAIなしの開発は考えられなくなりますよね。

田中 恵介 田中

たしかにそうですね。「あったら嬉しい」が日々の業務の中に自然に浸透して、意識せずに仕事が進むようになれば、「NTTデータで働く」という体験はさらに一段上のレベルに上がるはずです。それが私たちITMのミッションでもありますね。

年次にかかわらず、誰もが組織の「主役」として活躍できる

――ITMで働く中で、印象に残っているエピソードはありますか。

田中 恵介 田中

3年目で初めてリーダーとしてチームを任された経験が大きいです。わからないことだらけだったのに、「リーダーの自分が抱え込めば業務が進む」と考えてしまい、結果としてチームがうまく機能せず、とても苦労しました。そんなとき、先輩からは「周囲をもっと頼っていい」と助言をもらったことで、チームを前に進められるように。今振り返ると、良い成長の機会になりました。3年目の若手にリーダーというチャンスを与えてくれ、後押ししてくれたことがありがたかったです。

松本 陸 松本

ITMでは、業務内・業務外を問わず、若手社員が自ら企画・実行しているケースが多くあります。実際に、私と田中さんがゴルフ好きという話から上司にゴルフコンペを提案したところ、後押ししてもらい、自分たちで企画して実現できました。コンペに向けて、ゴルフ未経験の社員とも一緒に練習に行くなど、自然と関係性が広がっていきました。NTTデータグループで開催される「社長杯健康駅伝大会」でも、お揃いのピンク色のTシャツを作って参加しましたね。こうした交流も、日々の相談のしやすさにもつながっていると感じます。

喜入 柚 喜入

松本さんの話と似たところでは、私がITMに異動してきてすぐ、「職場交流会」の幹事を任せてもらいました。これは月替わりで若手が企画する交流会で、第一部はグループでのディスカッション、第二部は任意参加の懇親の場、といった形です。田中さん、松本さんとも一緒に交流会の企画を考えました。第二部は任意参加であるにもかかわらず、どんどん参加者が増えて、今では約70人が参加する規模になりました。こうした場で名前を覚えてもらえて、業務で直接つながっていない相手とも気軽に声をかけ合えるようになったのは、異動してきた立場としてもありがたかったです。

――業務内外を問わず、若手に「任せてみる」というカルチャーがあるのですね。その他、ITMの組織風土の魅力があれば教えてください。

喜入 柚 喜入

心理的安全性が高い組織だと思います。発言するときに「こんなことを言っていいのだろうか」と過度に構える必要はありません。上司から何か指摘はあっても、それは否定ではなく、前に進めるための会話になります。

田中 恵介 田中

むしろ若手からの質問を歓迎してくれる雰囲気すらあります。部長の意見に対しても、自分が「違うのでは」と思えば、率直に意見を言えます。役職や年齢に縛られず、対等な立場で会話できる空気を感じます。

松本 陸 松本

私の前職と比べてもITMは非常に自由度が高いと感じます。改めて、なぜ社員にここまで任せてくれるのかと考えてみると、根底に信頼関係があるからだと思います。年次に関係なく、お互いに「やるべきことはしっかりやる人たちだ」と信じ合っていますね。

喜入 柚 喜入

社内で異動を経験した身として、心理的安全性と自由度の高さはITMだけでなく、NTTデータ全体にも通じると感じました。

田中 恵介 田中

これまでの話に加えて、チャンスの多さという意味では、社外の学びの機会も多いと感じます。私はインド研修のほか、海外カンファレンスへの参加機会があると聞いて手を挙げると、実際に任せてくれました。主体的に学ぼうとする姿勢が、前向きに受け止められる環境だと思います。

――最後に、皆さんの今後の目標を教えてください。

田中 恵介 田中

生成AIなど新しい技術の活用は、社内システム領域でもまだ「伸びしろ」が大きいと思っています。まずはITMの中でしっかり形にして、全社に広げていける状態をつくりたいです。社内ポータルとしても、社員が迷わず自己解決できる状態をもっと増やしていきたいですね。

松本 陸 松本

ITMには、「クライアントゼロ」、つまり自分たちが「0番目のお客様」だという考えがあります。まずは社内システムを対象に、「クライアントゼロ」の考え方に立って、新しい技術を積極的に取り入れていきたいです。AIエージェントやMCPなどの技術を社内システムに実装し、社内のEX向上につなげるとともに、自分自身の技術力も高めていきたいです。

喜入 柚 喜入

私は社内システム改善アンケートなどで社員の声を収集し、分析して改善につなげるサイクルを、より回しやすい形に整えていきたいです。そして、ITM全体のEX向上の意識を高めたいです。
また、ITMのメンバたちは日々EXの向上に向けて取り組んでいるので、広報という立場からITMの活動を社内にもっと発信していきたいですね!

※掲載記事の内容は、取材当時のものです