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2021年3月15日

グローバルなノウハウを活かしSAPで顧客企業のグローバル展開を支える

NTTデータグループのSAPビジネスは、世界53か国に約2万人のプロフェッショナルを抱え、3,000を超えるお客様にサービスを提供している。グループ全体での戦略・業務連携、ノウハウ共有、そして人材育成を通して、顧客企業のグローバル事業展開を支えている。
目次

グローバル連携組織でSAP ビジネスを推進

SAPビジネスのグローバル戦略を担っているのは、各地域のSAPビジネスリーダーで構成されるMarket Focus Teamです。連携して顧客企業のグローバルプロジェクトを支援し、各地域のノウハウを集結させインダストリごとにグローバルでのオファリングの拡充を行っています。

グローバルで知見を共有しお客様に提供するとともに、SAP社や業界アナリストに対しても、グローバルでの実績を示し業界戦略・マーケット戦略に関する一貫したストーリーを示すことができ、プレゼンスを高めることにもつながっています。

長期ビジョンも策定し、あらゆる枠を超えてお客様への提供価値を最大化すべく、さらなる連携強化を図っています。

グループ力で日本企業のグローバル化をサポート

日本国内においては、それまでNTTデータグループ各社で行っていたSAPビジネスのナレッジを集約しシナジー効果を生み出すべく、2012年にNTTデータグローバルソリューションズ(以下、GSL)を設立しました。

日本で海外事業の基幹システムの構築を行うと、現地の商習慣や法規制に十分に対応しきれません。逆に、現地に任せてしまうと、日本の本社側の意図や目的が伝わりにくい状況も生じてしまいます。GSLでは、日本のスタッフが必ずチームに加わり、現地入りして海外チームと連携を取りながらプロジェクトを推進する体制を取っています。

このようなグローバル連携によるプロジェクト推進にGSL設立以前から培ってきたノウハウもあり、SAP AWARD OF EXCELLENCEを毎年受賞しています。この賞は、SAPが先進性を認め、かつ導入企業がその効果を認めてこそ受賞できるもので、連続受賞はマーケットからの高評価の証明であると言えます。

新たな方式により短期間で効果的なアップグレードを実現

SAP ERPのアップグレードを、短期間で効率よく実施した例をご紹介します。
SAP ERPのアップグレードには、これまでは新たに作り直すか、テクニカルアップグレードを行うかのどちらかの方式が採られてきました。作り直しではコストも時間もかかってしまうが、一方でアップグレードのみでは新しいバージョンの利用に制約があったり、不必要なデータを新しいシステムに持ち込んでしまうケースもあります。解決策を模索していたところ、海外で双方の問題を解決できるSelective Data Transition(BLUEFIELD)方式の実績があることが判明し、この方式を採用いたしました。日本の本社側システムのアップグレードと共に、海外で同じ仕組みを使うための作り込みを行い、実際に中国の4社について導入展開を行いました。

クロスボーダー連携の事例

クロスボーダー連携の事例

お客様にとっては初の海外工場へのSAP展開で、生産・原価モデルの再構築により業務プロセスが統一されただけでなく、原価管理精度が向上しました。今後、全グループ拠点への展開も予定されています。

コロナ禍でも各種のツールを活用してグローバルチームをつなぎ、詳細なタスク管理を行ったことにより、当初の計画通りモデル検討後10か月という短期間でプロジェクトを完遂し、お客様からも高い評価を得ました。

グループ企業のノウハウを活用した新サービスの早期展開

SaaS型ERPのSAP Business ByDesign(以下 ByDesign)でも、多くの導入実績を重ねています。海外で経験の蓄積のあったグループ会社のドイツ・NTT DATA Business Solutions社のコンサルタントに日本でトレーニングを実施してもらうことで、製品の日本への投入が発表されてから、わずか半年でビジネス展開を開始いたしました。

現地法人の業務標準化を進めるべく、ByDesignを導入し本社と同じ業務フロー・業務プロセスとすることで連結決算の早期化が実現し管理精度が向上した例や、小売企業の新規市場への出店を ByDesignによって早期に実現した例などがあります。

「SAPのプロダクトは日本市場に投入されるまでに数年のタイムラグがあります。日本で使えるようになった時には、すでにドイツや他での市場での経験が積みあがっているので、我々が検証の時間をかけることなく、すぐに手掛けることができます」とGSLの大坂はグループ連携の効果を評価しています。「グローバル連携が機能するようになって、スピード感や得られる情報が大きく変わりました。結果としてお客様に提供できる価値が飛躍的に高まったと実感しています」(GSL 大坂)。

ビジネス展開を支える人材育成

人材育成も、グローバル 連携が実現できている要因のひとつです。NTT データ本体とGSLの間で頻繁に人材が行き来しているだけではなく、海外グループ会社に出向する社員も多くいます。「私自身もインドネシアに居たことがあるように、アジアの拠点に日本から出向者を送り込み、現地のスタッフと一緒にビジネス開拓を行っています。欧州への派遣もありますし、国を超えて人を動かし、SAP ビジネス・グローバルビジネスという両方の観点からの人材育成を計画的に行っています」(NTTデータ 吉田)。

さらに、GSL社内にはコンサルタントとしてのビジネススキルや、SAPのプロフェッショナリティを高める場としてGSL大学が設置されています。「プロジェクトでは学びきれない、関連スキルやさらに深い専門知識を学ぶための社内大学というのは、非常にユニークな取り組みで、会社が人材育成を重視していることの現れだと感じています」(GSL 大坂)。

SAPプロフェッショナル人材の厚みと、組織的なグローバル連携により、SAP ビジネスのさらなる展開を図っていきます。

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