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2023年6月22日技術ブログ

グローバルでの成功体験を集約したクラウドアセット

クラウド市場の中でも注目されているエンドツーエンド。ここではフルライフサイクルでの対応が求められる。フルライフサイクルにおいてワンストップで価値提供するために注力するのがアセット化の取り組みだ。NTTデータでは、グローバルでの成功体験に基づくベストプラクティスをアセットとして拡充、展開。日々進化するNTTデータのクラウドアセットの全体像を紹介する。
目次

1.NTTデータが提供するエンドツーエンドのクラウドアセット

以前のDATA INSIGHTでは、NTTデータが提供するエンドツーエンドの価値について述べ、クラウド人材の育成とテクノロジーアセットの両軸においての取り組みを紹介しました。本稿では特に、テクノロジーアセットにフォーカスを当てて全体像をご紹介します。

NTTデータのクラウドテクノロジーアセットは下記の図の通り、大きく3つのカテゴリーに大別されています。

  • 1.Cloud Advisory Framework(ベストプラクティス、方法論)
  • 2.Cloud IaC(設計テンプレート、開発ツール)
  • 3.Cloud Managed Service(クラウドサービス)

図1:フルライフサイクルにおけるNTTデータの取り組み

図1:フルライフサイクルにおけるNTTデータの取り組み

テクノロジーアセットの全体像として重要視しているのは、フルライフサイクルの価値提供です。

  • 構想立案・企画検討フェーズでお客さまに寄り添い新たな像を描くこと
  • 開発フェーズで過去の成功例に基づいた高品質なクラウド環境を迅速に提供すること
  • 運用フェーズで種々のハイブリッド構成となっているインフラ・プラットフォームを一元的に管理する手段を提供すること

など、すべてのフェーズで一貫して付加価値を提供することがこの構成のコンセプトとなっています。これらのアセットと高度なスキルやマインドを持つ人財を組み合わせ、お客さまにワンストップでの価値提供をすることが、NTTデータが描くクラウドの未来のひとつです。

2.Cloud Advisory Framework(ベストプラクティス、方法論)

図2:Cloud Advisory Frameworkの全体像

図2:Cloud Advisory Frameworkの全体像

Cloud Advisory Frameworkは、NTTデータが持つクラウドコンサルティング関連のベストプラクティスを集めたアセットの集合体です。各種クラウドサービスプロバイダーは、CAF(Cloud Adoption Framework)として各社のクラウドサービス導入から活用までのフレームワークを提供しています。NTTデータではこれらを統合した方法論として、独自にNuCAF(NTT DATA unified Cloud Adoption Framework:NTTデータ統合クラウド導入フレームワーク)を定義しています。NuCAFは比較的一般的なクラウド導入のための方法論です。マルチ・ハイブリッドクラウドにおけるクラウド導入を促進するための手順・ツール・ガバナンスなどを含み、コンサルタントの技量によらないクラウド導入を推進可能です。

NTTデータではさらに、マーケットトレンドやお客さまの多様なニーズに応じ、柔軟に組み合わせたコンサルティングができるアセットを開発しています。なかでも特色あるのがGreen Cloud Advisory(グリーンクラウドアドバイザリー)で、クラウド導入前後のCO2消費量に代表されるGreen関連の指標の可視化提案を可能にします。

また、成功裏に終わった技術コンサルティングのケースは、ナレッジとして「Advisory Bank」へ集約。成功事例をすぐに集合知として横展開でき、各リージョンのお客さまに高付加価値なコンサルティングサービスを提供可能です。

3.Cloud IaC(設計テンプレート、開発ツール)

図3:Cloud IaCの全体像

図3:Cloud IaCの全体像

IaCはInfrastructure as Codeの略であり、ITインフラをコードとして記述し構成管理することで自動化する方法をさします。Cloud IaCは、標準的なアーキテクチャーを自動構築するIaCツールセットを核としたアセットの集合体です。ベストプラクティスに基づく設計文書やテスト項目、成功体験に基づく事例集、さらには運用行程を高度化する技術検証結果などの要素を含みます。

以下にCloud IaCアセットの構成要素を列挙し端的に紹介します。各要素に共通した目的は、クラウド上のシステム開発の生産性、および、品質の抜本的な向上です。これらCloud IaCアセットはグローバルのNTTデータグループで共有され、標準的な開発パターンや事例を充実させていくことで日々生産性と品質を向上させています。

  • Horizontal Template:業界に依らないクラウド利活用のためのテンプレート集
    • Architecture Bank:お客さまへのアーキテクチャー提案の成功体験集
    • Implementation Template:標準アーキテクチャーに基づく設計・構築テンプレート
    • Operation Template:運用基盤の設計・構築テンプレート
    • xOps:クラウド開発運用の最適化プロダクト(FinOps, AIOps, SecOpsなど)利活用のためのガイドラインとテンプレート
  • Industrial Template:業界ごとのクラウド利活用のためのテンプレート集

4.Cloud Managed Service(クラウドサービス)

図4:Cloud Managed Serviceアセットのイメージ

図4:Cloud Managed Serviceアセットのイメージ

Cloud Managed Servicesは、お客さまのハイブリッドクラウド環境の運用を一手に引き受ける、ハイブリッドクラウド向けのマネージドサービスです。ITIL(※)で定義されている機能に加えて種々のサービスを組み合わせることで、複雑化するクラウド運用に必要な、すべての運用管理項目を機能として有するアセットをめざしています。特に2022年10月にNTTデータへ加わったNTT Ltd.はこの領域で有用なアセットや経験を保有。彼らのケイパビリティを盛り込むことでさらにグローバル対応力を向上させていきます。

(※)ITIL

Information Technology Infrastructure Library

5.グローバルでのNTTデータの集合知としてのアセット

今回紹介した3つのアセット集合体は、いずれもエンドツーエンドの価値提供を目的としたアセットです。どれも、グローバルのNTTデータグループと連携した拡充と利活用を行っており、ある国での成功体験をアセットとして形式知化し、他国展開しています。今後もさらなるアセット拡充、利活用を加速し、あらゆるリージョン・業種・業界の経験を元にした高付加価値なサービスを、エンドツーエンドでお客さまに提供します。

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