導入の背景
従来、NTTデータとサプライヤのコミュニケーションはプロジェクト担当者に依存する属人的なやり取りが中心だった。そのため、会社間での提案や問い合わせの窓口が不明確であり、双方に以下の非効率が発生していた。
サプライヤ
- サプライヤからNTTデータに対して、イベントの案内や提案を行う際の適切な窓口が不明確
- 契約手続きやシステムマニュアル等の情報が散在し、必要な情報にたどり着くまでに時間がかかる
NTTデータ
- 周知や依頼、問い合わせ業務はメール対応が中心で、担当者の対応負荷が大きい
- プロジェクト担当者に依存したコミュニケーションにより、担当者の異動や人脈の有無で情報が途絶する
双方向のコミュニケーションを実現するプラットフォームの構築
上記の背景のもと、サプライヤとのコミュニケーションを抜本的に改革するためのプラットフォーム構築プロジェクトが始動した。スピーディな基盤構築のためにさまざまなSaaS製品が検討された結果、ServiceNowのSupplier Lifecycle Operations:SLOが採用された。
ServiceNowの活用に際しては、他のSaaS製品が具備していない双方向のコミュニケーション機能を備えていた点、また、すでにNTTデータ社内のさまざまな業務においてServiceNow活用が進んでいたため、将来的に社内インスタンス(参考記事はこちら)との連携も可能である点が決め手となった。
SLOを活用したことで、以下の機能を有するサプライヤ向けポータルである、Supplier Communication Platform(以降SCPと記載)の短期間での構築を実現した。

サプライヤへの展開
SCPへのサプライヤ登録においては事前に個人情報の取得同意が必要であり、サプライヤ向けに導入説明会を複数回開催し、サプライヤ側の理解と協力を仰ぎながら順次登録を進めていった。説明会でシステムの目的や使用方法を事前に共有したことで、スムーズに運用を開始することができた。
サプライヤリレーションの深化と業務効率化
SCPの導入により、サプライヤとNTTデータ間での情報連携と業務の効率が大幅に向上した。結果として特に役務系の認定サプライヤ(以下リンク)を中心にNTTデータとの一体感がより一層高まり、共創の接点が拡大し続けている。
参考:認定サプライヤ一覧はこちら
サプライヤ:情報へのアクセス性向上
- NTTデータからの案件紹介やイベント・研修などの情報を容易に入手できるようになり、営業活動やスキル習得の機会が拡大。
- 提案・問い合わせの窓口が一元化されるとともに、ナレッジを活用することで自己解決率が向上。
NTTデータ:業務効率化と情報ハブの確立
- ServiceNow標準のケース管理機能により、問い合わせ担当者の対応状況が可視化され、業務が効率化。
- 周知・依頼をタイムリーに実施可能に。
- サプライヤからの提案情報を社員向けのポータルに迅速に連携し、関係する社員に通知することで、確実に情報を届けるハブとしての役割を確立。
将来構想
SCPは、情報連携のハブ機能にとどまらず各社の強みを把握・可視化することで、プロキュアメント組織のソーシング力を高める戦略基盤へと進化を遂げようとしている。今後は、見積・発注・検収といった基幹プロセスとの連携を広げ、調達業務全体の高度化を図る。NTTデータは従前からの業務の再設計や組織の意識改革を進めるとともに、サプライヤとの新たな共創のステージを切り開いていく。



https://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/servicenow/