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SNS分析で食トレンドの芽を見つける:食に関する投稿の「意外な食材・食べ方の組み合わせ」を独自のデータから読み解く

SNSには、生活者が日々試している食べ方や組み合わせが数多く投稿されている。その中には、まだ大きく話題化していなくても、商品開発やマーケティングのヒントになり得る“きらりと光る投稿”が含まれている。本記事では、X上に見られた「昆布風味の酒類飲料を炊飯に使い、おむすびにする」という生活者投稿を例に、意外な食べ方をどのように見つけ、生活者インサイトとして読み解けるのかを紹介する。
※本記事は、酒類の飲用・調理利用を推奨するものではありません。投稿内容は、個人や特定の商品が識別されないよう一部抽象化しています。

go.nttdata.com/l/547422/2026-06-04/8zmjlx

目次

1.SNS分析で見る、商品開発のヒントはバズ投稿だけではない

商品開発やマーケティングのヒントを探すとき、つい目が行きやすいのは、いいね数が多い投稿や、話題になっているキーワードです。
もちろん、すでに大きく話題化している投稿を見ることは重要です。
しかし、まだ多くの人に注目されていない投稿の中にも、生活者の小さな欲求や、商品企画につながる可能性のある発想が眠っていることがあります。
たとえば、子どものころに好きだった小さなお弁当のおかずを、大人になった今、まとめて大きな一皿として楽しみたいという発想があります。

【生活者投稿に見られる「小さな夢」が、商品企画のヒントになる例】
※本記事では、実際の投稿をもとに一部抽象化して記載しています。
※上記は、生活者投稿に見られる発想と、商品企画上の着眼点を示すための再構成イメージです。投稿内容と実際の商品開発が直接的に関係していることを示すものではありません。

こうした投稿は、一見すると個人的なつぶやきに見えます。
しかし、食品マーケティングの視点で見ると、生活者が既存の商品や食べ方を自分なりに広げている行動として捉えることができます。
つまり、SNS分析は「何が流行っているか」を見るだけではありません。
生活者がまだ明確に言語化していないニーズや、商品企画の種になり得る小さな兆しを見つける手段にもなります。

2.SNSで見られた「飲み物でおむすびを作る」意外な食べ方

今回注目したのは、SNS上に投稿されていた、昆布風味の酒類飲料を炊飯に使い、おむすびにするという食べ方です。
この投稿では、飲料をそのまま飲むのではなく、ご飯を炊くために使っていました。炊いたご飯は、おむすびとして食べられていました。また、投稿の中では、酢昆布菓子を使った酢の物も作られていました。

※本記事で取り上げる投稿例には酒類を含む表現がありますが、酒類の飲用・調理利用を推奨するものではありません。また、特定の商品やメーカーによる公認・推奨を示すものではありません。

【「昆布風味の酒類飲料でご飯を炊き、おむすびにする」アレンジの発想】
※本記事では、実際の投稿をもとに一部抽象化して記載しています。

一見すると、かなり個人的なアレンジに見えるかもしれません。
しかし、この投稿には、商品開発や生活者インサイトの観点で見逃せないポイントがあります。
それは、生活者が商品カテゴリをまたいで使い方を広げていることです。
本来は飲料として認識される商品が、投稿の中では米飯づくりに転用されていました。また、お菓子もそのまま食べるだけではなく、副菜づくりの材料として使われていました。
生活者は、企業が想定した使い方だけで商品を楽しんでいるわけではありません。
手元にあるものを組み合わせ、自分の好みや食事シーンに合わせて、新しい食べ方を試しています。
このような投稿は、単なる珍しいレシピではなく、生活者が既存商品の用途を広げている瞬間として見ることができます。

3.SNS検索だけでは見つけにくい、食の“意外な組み合わせ”

このような投稿は、通常のSNS検索だけでは見つけにくいものです。
なぜなら、「昆布風味の酒類飲料を炊飯に使う」という組み合わせは、事前に知っていなければ検索語として思いつきにくいからです。
SNS検索は、すでに知っているテーマや、話題になっているキーワードを確認するには有効です。
一方で、まだ名前がついていない食べ方や、生活者が偶然試している意外な組み合わせを見つけるには限界があります。
たとえば、以下のような投稿は、検索だけでは拾いにくい可能性があります。

  • 飲料を米飯に使う
  • お菓子を副菜づくりに使う
  • 子どものころの記憶を、大人になって再現する
  • いつもの商品を、違う食事シーンに転用する
  • 少数の人だけが試している食べ方を見つける

こうした投稿は、必ずしも大きくバズっているとは限りません。
投稿者本人も「新しいニーズを投稿している」と意識しているわけではありません。
だからこそ、商品開発やマーケティングに活かすには、キーワード検索だけに頼るのではなく、投稿に含まれる「食べ方」や「組み合わせ」に注目して見ることが重要になります。

4.構造化データで、生活者投稿から食べ方・組み合わせを探す

では、まだ名前がついていない食べ方や、意外な組み合わせをどのように見つければよいのでしょうか。
その手がかりになるのが、投稿文を分析しやすい項目に分解して見る方法です。
トレンドエクスプローラー®では、X上の生活者投稿を、自由記述のまま読むだけでなく、食品名、組み合わせ、食べ方、利用シーンなどの項目に構造化して確認できます。
たとえば、今回のように「意外な食べ方」や「商品企画のヒントになりそうな投稿」を探す場合、以下のような項目が手がかりになります。

このような項目があることで、最初からすべての投稿文を読む必要はありません。
まずは、combinationやway_of_eatingに注目し、通常の食品カテゴリでは結びつきにくい組み合わせや、想定外の食べ方を探します。
気になる投稿があれば、postに戻って、実際にどのような文脈で語られているのかを確認します。
今回の投稿でいえば、combinationからは「昆布風味の酒類飲料×ご飯」といった組み合わせが見えてきます。
また、way_of_eatingからは、「炊く」「おむすびにする」といった食べ方が確認できます。
ただし、構造化データの項目だけを見て判断するのではなく、最後は実際の投稿文に戻って文脈を確認することが重要です。今回の投稿では、昆布風味の酒類飲料はご飯を炊くために使われ、酢昆布菓子はきゅうりの酢の物に使われていました。
このように確認することで、単なる「変わった食べ方」ではなく、生活者が既存の商品を別の食シーンに転用している発想として読み解くことができます。
まずは、生活者の投稿から、まだ市場で名前がついていない使い方や組み合わせを見つけること。
そのうえで、類似投稿の有無、投稿時期、反応数、利用シーンなどを確認することで、商品企画、販促、メニュー開発、広告訴求の検討材料として活用しやすくなります。

5.N1投稿から、商品開発につながる“問い”をつくる

今回の投稿は、大量に同じ食べ方が投稿されているような、すでに顕在化したトレンドではありません。
むしろ、N1感の強い、個人的な投稿です。
しかし、商品企画や食品マーケティングの視点では、このような投稿にこそ価値があります。
なぜなら、まだ多くの人が言語化していない生活者の工夫が、具体的な形で表れているからです。
この投稿からは、次のような問いを立てることができます。

  • 飲料は、飲む以外の用途でどのように使われているのか
  • お菓子は、そのまま食べる以外にどのように使われているのか
  • 酸味のある味わいは、米飯や副菜にどう取り入れられているのか
  • 生活者は、既存の商品をどのように自分流にアレンジしているのか
  • 少数の投稿にだけ現れる食べ方は、どのようなニーズの表れなのか

N1投稿は、定量分析の代替ではありません。
しかし、定量データだけでは見えにくい生活者の文脈を補う、定性分析の入り口になります。
少数の投稿から問いを立て、その後に投稿数や時系列変化、関連カテゴリを確認していくことで、より立体的に生活者インサイトを捉えることができます。

6.生活者の声を、商品企画・販促・メニュー開発の仮説に活かす

SNS上には、生活者がすでに試している新しい食べ方が数多く存在しています。
ただし、それらは必ずしも大きく話題化しているとは限りません。
検索しやすい言葉で語られているとも限りません。
生活者本人も、それを「新しいニーズ」として投稿しているわけではありません。
だからこそ、投稿文をそのまま眺めるだけではなく、「食べ方」や「組み合わせ」のような観点で構造化し、意外な食べ方や組み合わせを見つけやすくすることが重要です。
今回の昆布風味の酒類飲料を炊飯に使っていた投稿も、単体では小さな投稿かもしれません。
しかし、構造化データとして見ると、そこには以下のような発想が含まれていました。

  • 飲料を炊飯に使う
  • 酸味を米飯に取り入れる
  • お菓子をおむすびや副菜に展開する
  • 既存商品を別カテゴリの食シーンへ転用する

こうした小さな発想の中に、まだ誰も気づいていない商品化前の兆しが隠れている可能性があります。
トレンドエクスプローラー®では、X上の生活者投稿を収集し、分析に活用しやすい形に構造化しています。

「何が話題になっているか」だけではなく、
「生活者がどのような食べ方を試しているのか」
「どのような意外な組み合わせが生まれているのか」
「まだ話題化していないが、商品企画の種になりそうな投稿はどこにあるのか」
こうした問いを立てることで、SNS上の声を、商品企画やマーケティングの仮説づくりに活用できます。
SNS上の生活者の声を構造化し、新しいアイデアを探索する方法については、関連資料でもご紹介しています。ぜひご覧ください。
go.nttdata.com/l/547422/2026-06-04/8zmjlx

生活者データから未来を予測し、消費財・小売業界の新たな価値創出へについてはこちら:
https://www.nttdata.com/jp/ja/trends/data-insight/2023/101991/

コンビニ食インサイトレポートを公開!生活者の声から、購買の背景や話題化のヒントを読み解くについてはこちら:
https://www.nttdata.com/jp/ja/trends/data-insight/blog/trendexplorer/2026/0420/

生活者の生成AI活用の実態をX投稿から見てみた:ウェルネス領域でAIに相談する人たちについてはこちら:
https://www.nttdata.com/jp/ja/trends/data-insight/blog/trendexplorer/2026/0618/

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