第1章:地域の歩幅に合わせた脱炭素支援が、地域金融機関の役割
百十四銀行では、「お客さま・地域社会との共存共栄」を基本理念に掲げ、地域企業の持続的な成長と地域経済の発展を支えることを重要な使命と位置付けています。その実現に向けて、地域特性や企業を取り巻く環境を踏まえた支援を大切にしています。
香川県は、製造業や海事産業をはじめとするものづくり産業が集積し、多くの中小企業が地域経済を支えています。一方で、サプライチェーンの中では二次・三次の取引先にあたる企業も多く、GHG排出量の算定や情報開示への対応時期、脱炭素への取り組み状況は企業ごとに異なります。すでに具体的な取り組みを進めている企業もあれば、これから情報収集や検討を始める企業もあり、求められる支援はさまざまです。
こうした背景から当行では、画一的に脱炭素への取り組みを促すのではなく、それぞれの企業が置かれた状況や歩みに合わせて支援することを大切にしています。まずは脱炭素への理解を深めることから始める企業もあれば、GHG排出量の可視化や削減、情報開示へ進む企業もあります。地域企業一社一社の状況を理解し、その時点で最適な一歩を考えることが、地域金融機関としての役割だと考えています。
このような支援を積み重ねることで、地域全体に脱炭素への取り組みを着実に広げていくこと。それが、百十四銀行が目指す地域金融機関としての姿です。
第2章:地域全体へ脱炭素を広げる土壌をつくる
百十四銀行では、地域企業がそれぞれの状況に応じて脱炭素経営へ取り組めるよう、まずは地域全体へ理解を広げることを重視しています。香川県では、脱炭素への取り組み状況や企業を取り巻く環境はさまざまであるため、企業が自らの状況に応じて次の一歩を考えられる環境づくりを進めています。
その一環として、地域企業向けのセミナーや勉強会を開催し、GHG排出量を可視化する意義や、その先にある削減、情報開示への対応について理解を深めていただく機会を設けています。また、高松市との連携協定に基づく取り組みなど、自治体とも連携しながら、地域全体で脱炭素への理解を広げる活動を進めています。当行が目指しているのは、一社だけが取り組む脱炭素ではなく、地域全体で推進する環境をつくることです。
地域企業への支援を継続していくためには、行員一人ひとりが脱炭素への理解を深めることも重要です。当行では、行員向けの勉強会や情報共有を通じて知識の習得を進め、お客さまの状況に応じた提案ができる体制づくりにも取り組んでいます。企業だけでなく、地域、自治体、そして行員まで含めて脱炭素への理解を広げていくことが、地域全体の取り組みを支える土台になると考えています。
第3章:地域全体へ脱炭素を広げるための基盤づくり
百十四銀行では、地域企業へ脱炭素経営を提案し、連携しながら歩みを進めていくためには、金融機関である当行自身が排出量を適切に把握・管理し、実践を積み重ねていくことが重要だと考えています。その基盤となるのが、投融資先のGHG排出量を管理するC-Turtle FEの活用です。
当行では、ファイナンスド・エミッション(※1)の算定を従来Excelで行っておりました。しかし投融資先や拠点数が多い当行では、担当者へ業務が集中しやすく、算定結果の確認やデータ管理にも多くの時間を要していました。今後は、排出量を把握するだけでなく、そのデータを地域企業との対話や支援へ生かしていくことが求められます。こうした状況を受け、C-Turtle FEを導入し、継続的に排出量を管理できる環境を整備しました。
導入の決め手となったのは、俗人化を解消し、支店ごとのScope1・2について電力データを自動で連携できることや、拠点情報を当行側で柔軟に管理できることでした。算定業務の効率化に加え、データを継続的に蓄積・管理できるようになったことで、担当者が算定作業だけでなく、その先の分析や地域企業との対話へ時間を充てられる環境が整っています。
地域企業へ提案する立場だからこそ、行員自身がツールを理解し、活用経験を積み重ねています。当行では、NTTデータによる勉強会やウェビナーの共有、実際の入力画面を用いた研修などを通じて、行員の理解も深めるなど銀行自身が実践し、その知見を地域企業へ還元していくことが、地域企業との対話を支える基盤になると考えています。
第4章:地域企業と脱炭素を考える
百十四銀行では、GHG排出量の可視化を、地域企業との対話を深めるための出発点と位置付けています。可視化したデータをもとに、お客さま一社一社の状況や経営課題を共有し、それぞれの企業に合った脱炭素への進め方を一緒に考えることを大切にしています。
営業店では、GHG排出量の結果をもとに、お客さまの事業内容やサプライチェーンでの立ち位置、将来の経営課題などを踏まえながら対話を進めています。排出量という共通のデータがあることで、サステナビリティについても具体的な議論がしやすくなり、企業ごとの状況に応じた提案につながっています。
脱炭素への取り組みは、企業によって目指す姿や必要な施策が異なります。省エネルギーへの取り組みから始める企業もあれば、サステナブルファイナンスの活用や情報開示の高度化を進める企業もあります。また、香川県の地域特性を踏まえ、ブルーカーボン(※2)やJ-クレジット(※3)など地域資源を生かした取り組みが選択肢となる企業もあります。当行では、企業ごとに適した選択肢を提示し、お客さまとともに最適な取り組みを考えています。
その第一歩を支える環境として、当行では地域企業へC-Turtleも紹介しています。一定の条件を満たす企業は無償で利用できる仕組み(※4)に加え、問い合わせ窓口によるサポートも整っているため、初めてGHG排出量の可視化へ取り組む企業でも安心して活用できます。企業ごとの実情に合わせた支援を積み重ねることこそが、地域全体へ脱炭素を広げる力になると当行は考えています。
第5章:香川県らしい脱炭素を、地域とともに育てる
百十四銀行では、地域企業一社一社の挑戦が地域全体の価値につながり、その価値が次の挑戦を生み出す好循環を目指しています。地域資源や地域特性を生かしながら、企業・自治体・地域社会とともに香川県らしい脱炭素の未来を育んでいくこと。それが百十四銀行が描く地域金融機関の未来です。企業紹介
株式会社百十四銀行
百十四銀行は、1878年の創業以来、香川県を中心に地域経済の発展を支え続けてきた地方銀行であり、2028年11月には創業150周年という節目を迎えます。「地域社会との共存共栄」という経営理念のもと、個人・法人の顧客への多様な金融サービスの提供はもとより、地域の課題解決や経済成長にも積極的に取り組んでいます。「総合コンサルティング・グループの進化により地域のみんなとウェルビーイングな社会を創造する」というめざす姿の実現に向け、新たな価値創出に挑戦しています。
【C-Turtle®】の概要資料は、こちらからダウンロードください。


https://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/c-turtle/