第1章:地域とともに成長し、活力あふれる未来の創造に貢献する
地域の持続的な発展を支えることは、金融機関としての役割であると同時に、三十三フィナンシャルグループの持続的な成長にもつながる重要なテーマであると捉えています。
これまでもSDGsの達成に貢献する取り組みを進めておりましたが、「持続可能な社会・経済の実現」と「三十三フィナンシャルグループの企業価値向上」を図るため、2023年10月に「サステナビリティ方針」を制定し、サステナビリティへの取り組みを一層強化してきました。中でも気候変動を含む環境対策は、経営上の重要な事業機会とリスクになり得るとの認識のもと、2021年12月にTCFD(※1)提言に賛同し、気候変動がお客さまや当社グループに及ぼすリスクと機会の把握・評価を進めるとともに、環境や社会に配慮した投融資方針を定めるなど、金融機関として脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進めています。
第2章:本業を通じて、地域企業の脱炭素を支える
三十三フィナンシャルグループでは、「金融・非金融の幅広いサービスを提供し、地域経済・社会を広く支えることで、すべてのステークホルダーから愛され信頼される金融グループ」を10年後に目指す姿として捉え、この目標の実現に向けて、「リレーション&ソリューションの進化」を第3次中期経営計画の基本方針の一つに掲げています。
地域金融機関として金融面からお客さまのサステナビリティの取り組みを後押しするサステナブルファイナンスにおいては、2021年11月からポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)(※2)の取り扱いを開始し、企業の事業活動が「環境・社会・経済」のいずれかに与えるインパクト(ポジティブな影響とネガティブな影響)を包括的に分析し、特定された「ポジティブ・インパクト」の向上と「ネガティブ・インパクト」の低減に向けた取り組みを支援しています。こうした実績や、サステナブルファイナンス推進体制の構築・人材育成などが評価され、2024年には株式会社日本格付研究所が主催する「JCRアワード2024」の「地方金融機関サステナブルファイナンス賞」を受賞しました。脱炭素経営支援の分野では、お客さまが抱える経営課題や取り組みの段階に応じて必要な支援を提供できるよう、「知る」「測る」「減らす」というステップに沿った脱炭素経営サポートメニューを展開しています。
「知る」の段階では、脱炭素経営に関する総合相談窓口を設け、何から始めればよいか分からないお客さまへの情報提供や、セミナー・勉強会などを開催しています。また、資源エネルギー庁が立ち上げた枠組みである「省エネ・地域パートナーシップ」にも参加し、資源エネルギー庁および本パートナーシップ事務局と、省エネ政策・取り組み等に関する各種情報の提供や交換を行いながらお客さまへの省エネ支援に取り組んでいます。
さらに、「測る」の段階では、CO₂排出量の算定から削減目標の設定まで一貫した脱炭素コンサルティングを行い、お客さまの脱炭素経営をサポートする「脱炭素スタートパッケージ」や、CO₂算定ツールの導入支援、省エネ診断などを用意しています。そして「減らす」の段階では、省エネ設備導入・更新に伴う補助金申請支援やCO₂排出量削減に関わるビジネスマッチング事業(太陽光発電の導入・蓄電池・省エネ機器への入替など、三十三銀行のパートナー企業と連携してお客さまのニーズに最適なサービスをご案内)にも対応しています。その他、J-クレジット(※3)に関する支援では、パートナー企業ともに、再生可能エネルギーの導入などのCO₂削減活動を通じたJ-クレジットの創出や、自助努力では削減困難なCO₂の削減に向けたJ-クレジットの調達、J-クレジット売買の仲介までサポートしています。
当行では、こうした金融・非金融の支援を組み合わせながら、地域企業の脱炭素経営を地域金融機関としての本業を通じて後押ししています。
第3章:投融資先排出量の算定・開示を、より確かなものへ
地域企業への脱炭素支援を進める一方、金融機関自身にも、気候変動への対応やそれに関する情報開示の高度化が求められています。中でも重要なテーマの一つが、融資や投資を通じて間接的に関わる投融資先のGHG排出量、いわゆるファイナンスド・エミッション(※4)の把握です。
PCAF(※5)基準に基づく投融資先GHG排出量(Scope3カテゴリ15)の算定・開示への対応を進める中で、その精度や継続性を高めていく必要がありましたが、算定にあたっては、必要となるデータの取得・整備に加え、算定に関するノウハウの蓄積や、投融資先排出量の全体像を把握していくことが課題となっていました。
こうした課題に対応するため、2024年12月に金融機関向けGHG排出量可視化プラットフォームC-Turtle FEを導入し、現在、PCAF基準に基づく投融資先排出量の算定に活用しています。
第4章:継続的な算定を支える、操作性とデータクオリティ
投融資先GHG排出量の算定・開示は、一度対応すれば完了するものではなく、継続的に取り組んでいく必要があります。そのため、三十三銀行では、ツールの選定にあたり、必要な算定に対応できることに加え、継続して利用しやすい仕組みであることを重視しました。
C-Turtle FEを評価したポイントの一つが、操作性の高さと算定作業の負担軽減です。投融資先排出量の算定では、多くのデータを扱いながら継続的に算定を行う必要があります。そうした業務を進める上で、担当者が利用しやすく、算定に伴う作業負担を抑えられることを評価しました。また、導入後も継続的に利用していくことを見据え、サポートを受けられる体制も選定理由の一つとなりました。
さらに、算定に用いるデータのクオリティの精度の高さも重要なポイントとなりました。C-Turtle FEでは、企業のGHG排出量情報(一次データ)等を活用した算定にも対応しており、投融資先排出量の算定精度を高めていく上で、こうしたデータを活用できる仕組みも評価しました。
第5章:地域企業の成長と環境対応が両立する未来へ
脱炭素化や気候変動への対応など、企業を取り巻く社会的な要請は今後も変化していきます。三十三銀行では、こうした変化への対応を地域企業にとっての環境課題だけにとどめず、持続的な成長にもつながる重要なテーマの一つとして捉えています。
当行がこれからも大切にしていくのは、地域のお客さまとの「リレーション&ソリューション」です。取り巻く環境が変化する中でも、日々の対話を通じて課題やニーズを捉え、地域企業の成長と環境対応の両立を支えていく。その積み重ねが、地域経済・地域社会の持続的な発展につながると考えています。
また、地域企業の環境対応を広げていくためには、地域金融機関だけで取り組むのではなく、自治体や地域の関係機関などとの連携も重要です。当行では、地域のさまざまな機関との連携も活かしながら、お客さまが環境への取り組みを進めやすい環境づくりもサポートしています。
当行は、これからも地域のお客さまとのリレーションを基盤に、地域企業の成長と環境対応が両立する持続可能な地域社会の実現を目指していきます。
企業紹介
株式会社三十三銀行
三十三銀行は、三重県四日市市に本店を置く地方銀行です。2021年5月に三重銀行と第三銀行の合併により発足し、三重県、愛知県および近接広域地域に店舗を展開しています。(2026年3月末現在:172店舗(111拠点))「地域のお客さまから愛され信頼される金融グループとして、地域とともに成長し、活力あふれる未来の創造に貢献します。」という経営理念のもと、地域社会、地域経済、そして三十三フィナンシャルグループがともに成長できる好循環を目指しています。法人のお客さま、個人のお客さまともに、金融・非金融サービスを総合的に提案するソリューションビジネスの取組みを強化しています。
【C-Turtle®】の概要資料は、こちらからダウンロードください。


https://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/c-turtle/