これまでのPaaS
第1世代PaaSは、Google App EngineやForce.comが代表で、IaaS(Infrastructure as a Service)を見せないPaaS特化型アーキテクチャが特徴です。ミドルウェアとデータベースが統合して提供されるため、すぐに使える手軽さがありますが、提供される言語やデータベースなどの環境が限定的なため、特定事業者にロックインされやすいという懸念もあります。
これに対し、第2世代PaaSは、IaaSの上で動作する仮想化されたシングルテナント形式で提供されるものです。これに分類されるPaaSが2011年に次々と発表されました注。
第2世代PaaSは、特徴としてIaaS上でユーザが制御していたロードバランシングやオートスケール等の機能を備えており、複数言語・複数環境もサポートしています。そのため、第1世代と比べて、非常にフレキシブルでロックインされにくいと言えます。
これからのPaaS
クラウドコンピューティングの普及により、ITシステムの開発と運用にさまざまな変化が押し寄せています。第1世代/第2世代PaaSでも、インフラの立ち上げ・設定やアプリのデプロイやシステムのモニタリングを自動化することで、アジャイル+インタラクティブなサービス提供に役立っていますが、
- ハイブリッド構成のシステムに対応するPaaS
- インフラ障害を前提にしたDesign for Failureに対応するPaaS
- 外部環境の変化を察知して追従していく適用型ソフトウェア対応PaaS
など、広範囲での安心・安全なソフトウェアの開発・運用環境をめざした高度化が期待されています。
NTTデータでもこのような次世代PaaSに向けて取り組み続けています。
- 注AWS Elastic Beanstalk, Cloud Foundry, OpenShift, DotCloud, Apprenda, Oracle PaaS 等