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2014.9.2技術トレンド/展望

[第30回]Global IT(社内システム)改革で実現するグループITの最適化

グローバルビジネスの拡大を図るNTTデータにとって、海外グループ会社のIT基盤をどのように最適化するかは重要なテーマになっている。グローバルでのコミュニケーション活性化や情報共有等、実際のプロジェクトを通じて得た経験を交え、社内システムのグローバル展開のポイントを報告する。

1.Global Projectご紹介

3年前、顧客から見たNTTデータは、海外グループ会社は増えたが「一つの企業」にはなり切れておらず、グローバル他社との競合において実績と連携の不足、インド有効活用等による価格差から惜敗することがあった。その大きな経営課題を乗り越えるため、グローバルな企業グループとしての連携促進と実績創りが急務となった。そして、「One NTT DATA」を合言葉にブランド統合、組織再編整備、ビジネスプロセスの標準化が短期的な目標として掲げられ、それと合わせIT対応を短期間で進める必要が発生した。

こうして進められた(1)ブランド統合と合せてメールアドレスドメインを統合したGlobal E-Mail Address Integration、(2)ビジネスプロセス標準化とインドリソース活用の先行的な取り組みとなったGlobal Shared Service Center APAC、(3)One NTT DATAとしてグローバルで共創できるセキュアな情報共有基盤を提供したGlobal Internal Portalの3プロジェクトは、上記目標を達成する上で特に重要な役割を果たした。なおこれらと並行し、Global IT活動としてIdentity Management(IDM)統合、NW統合、コミュニケーション基盤整備も進めた。こうした開発の多くは短期間開発、グローバルに跨る多くのステークホルダー、英語での設計・開発という点で共通しており、マネジメントは大変困難なものとなるため、あらかじめ対策を考えておくことが重要である。当社の場合はインドをはじめ優秀な海外グループ会社メンバーにJapan Qualityを理解頂いた上で、設計書を簡略化しコミュニケーションツール活用で連携に工夫をすることにより、プロジェクトを計画通りに完了させた。

2.セキュリティ向上対策

世界的に外部からの攻撃によるデータ侵害が多く発生している昨今では、サイト改ざんや不正侵入等の外部からの攻撃のリスクが増している。機密情報の漏えいリスク等は、事業へのインパクトが大きく、優先的に取り組む必要がある。そのためGlobal IT活動においても、現在の軸足はITガバナンス/リスク管理に重きを置いている。

具体的にはグループ全体のセキュリティ対策レベルの底上げを図り、ポリシーの見直しを実施。その上で(1)Internet access、(2)Remote access、(3)E-Mail、(4)Device Monitoringの4つのカテゴリにおけるセキュリティ向上へ向けたIT化対応を推進している。なお、利便性などビジネス上のインパクトを考慮した良いソリューションを提供するという視点も重要である。ITを駆使してのガバナンス向上とともに、先進事例ショーケースとして、海外グループ全体へソリューションの横展開を進めている。

3.Global 連携 2nd Stage

コストを抑制しつつ、安心基盤の展開により、ビジネス拡大をサポートしていくために、グローバル全体最適化をリードするCIOをはじめ、ITメンバー間のGlobal 連携が重要である。NTTデータでは、リージョン横断的にCollaboration、E-Mail、NW、IDM、Securityなど、9つのワークストリームの活動を定義し、全体最適へ向けた取り組みをリードする仕組みをGBSS(Global Business Supporting Services)-ITとして構築し、共創活動を推進している。しかし課題はまだまだ多い。だからこそ労を惜しまずGlobal 2nd Stageの開幕にあたり日々新たな決意で前進していきたい。

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