最近はよく「デジタル時代」なんて言われますね。この時代に、企業の経営者や事業活動の推進者には一体何が求められているのでしょうか。
急激にあらゆるものがデジタル化され、データとして蓄積・利用可能なものになってきました。これはいわば、データの大爆発であり、社会やビジネスのプレイヤーを一変させる可能性を秘めています。この「デジタル時代」においては、膨大なデータがあるだけでは意味がなく、それをどのように活用するのかが大事なのです。
さて、そもそも「デジタル」はどのように理解すればよいでしょうか。
デジタルは人によって定義がマチマチですが、2014年までは世界中のいたるところで「SMACS(Social, Mobile, big data Analytics, Cloud, Security)」がITの主流と言われていました。ところが、今では誰も「SMACS」とは言いません。私の定義は、今お話をした「SMACS」がコモディティ化し、そこに「IoT」のインパクトが加わったもの、と考えると分かり易いのではないかと考えています。2016年からはさらに「AI」が加わることでデジタルの進化は加速していると考えられます。
そして、これらデジタルの爆発的な成長を実現しているのは、私が約20年前からお話しているITにおける3大要素技術、つまりCPU・ストレージ・ネットワークです。これらの技術はまさに指数関数的に進化を遂げております。CPUの進化により処理スピードが飛躍的に向上し、大量のデータを迅速に演算処理することが可能になり、ストレージの進化により大量のデータを蓄積できる基盤が整いました。そして、ネットワークの進化により大量のデータを収集できるようになった上に、リアルタイムでの情報取得も可能になりました。
概算で申し上げると、CPUは500倍、ストレージは5,000倍、ネットワークはなんと5万倍の進化を遂げています。こうした技術の進化がなければ、今日のようなデジタル社会の到来は実現しなかったでしょう。デジタル社会においては、指数関数的に進化する技術を駆使することが新たな着想へと繋がり、これまで実現不可能と考えられてきたサービス・ビジネスが次々に誕生しているのです。
NTTデータでは、お客様の自由な着想を実現すべく、膨大な調査結果から近未来のIT社会を描いたNTT DATA Technology Foresightを毎年策定し、お客様と共に未来を創る取り組みを実施しています。今年は、莫大な情報を政策、経済、社会、技術といった4つの側面から分析し、近未来の情報社会を予見、未来のトレンドを予測しました。
本来であればそれら一つ一つをご紹介したいところなのですが、随分長くなってしまいますので、今回はここまでに。
今後、この「イマ旬!2.0」を通して、NTTデータの取り組みを紹介させていただきます。そして、このサイトが皆さんとの共創のきっかけとなることを願っております。