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2021.12.7業界トレンド/展望

日本HRチャレンジ大賞受賞!”デジタル人財育成プログラム”挑戦中の若手が語る学びと気づき

NTTデータ ITサービス・ペイメント事業本部では、2020年度から一部新入社員を対象に「デジタル人財育成プログラム」をトライアル中です。その中でも、本記事で紹介する「サービスデザイン特区」に配属された1年目・2年目社員は、「自ら小売業界における新規オファリングを企画し、提案する」というミッションの下、試行錯誤しながらチャレンジングな仕事に取り組んでいます。今回は2020年度から挑戦中の2年目社員2名と、今年度から取り組み中の1年目社員2名による座談会を通して、NTTデータのデジタル人財育成の現場と、彼らが何を考え、何を学んだのかについてお伝えします。

NTTデータのマーケティングDXメディア『デジマイズム』に掲載されていた記事から、新規事業やデジタルマーケティング、DXに携わるみなさまの課題解決のヒントになる情報を発信します。

インタビュイーの紹介

NTTデータ ITサービス・ペイメント事業本部 SDDX事業部 サービスデザイン統括部 デジタルエクスペリエンス担当
2年目社員(写真上段・左から)
神田峻佑:検討テーマ「ソーシャルコマースを実装するコミュニティプラットフォーム」
吉田純也:検討テーマ「ギャップシニア向け食事サポート」
1年目社員(写真下段・左から)
中川洋彦:検討テーマ「量販店向け商品提案支援ツール」
幕内苑子:検討テーマ「家具選びを助けるインテリアコーディネートツール」

デジタル人財育成プログラムに感じたリアルな印象

-最初にデジタル人財育成プログラムの内容を聞いたとき、どのように思いましたか。

神田さん最初に聞いた時、非常にわくわくしましたその反面与えられた裁量が大きすぎて、僕たちのことをここまで自由にさせていいのか、という怖さもありました。

吉田さん:何をすればいいか分からないという気持ちもありました。僕たちに求められる期待値が果てしなく高く思えましたね。

中川さん:もともと僕は職種でいうとビジネスディベロッパ―になりたい、オファリングを作りたいという想いがありました。なので、このプログラムは待ち望んでいたものでした。実際に、このデジタル人財育成プログラムの1年目全員がビジネスディベロッパ―を志望して入社してきていますね。 

神田さん:僕たち2年目ではこのデジタル人財育成プログラムを志望した人はいなかったよね。

幕内さん:意外ですね、誰も志望していないのは。

神田さん:ビジネスディベロッパ―という職種が社内ではまだ生まれたばかりで、デジタル人財育成プログラムも初年度の取り組みだったので、配属前の新入社員にはなかなか認知されていなかったように思います。偶然メンバーに選ばれてよかったです。

中川さん:一方で今年度のプログラムは、先輩たちの初年度の取り組みを経てアップデートされているように感じます。先輩たちの成果物も見ることができるので、大変助かっています。

幕内さん:デジタル人財育成プログラムの取り組み自体が、日々試行錯誤しながら進められているように感じますね。上司の方や私たちでトライ&エラーを重ねて、よりよい形を作っていきたいと思っています。

実務として自ら進める楽しさと気づき

 -実際に検討を進めていく中で、どのような楽しさを感じましたか?

幕内さん:自分でコンセプトから考え、それをオファリングとして創り出していくという取り組みなので、こういう世界観を作りたいとか、こういう買い物体験をしたいっていう自分の想いを乗せたものをちょっとずつ形にしていけること自体がすごく楽しいと思っています。

中川さん:自分の意思が100%反映されていくよね。特に自分が今進めている初期構想段階では、自分の考えていることがそのままオファリングの方向性に影響するので、自分で進めているというやりがいを感じますね。

神田さん:僕は自分が企画したオファリングを実際に形にして、消費者テストを行い、被験者の方からめちゃくちゃいいじゃん、という声を聴けたのがすごく嬉しかった。ただ今はそこをゴールにしてはいけないと思っていて、自分たちのオファリングで消費者の行動を変えられるところまで達成したいですね

吉田さん:多くの人の話を聞きつつ、トライ&エラーの数を重ねていくプロセスが身についていくところも楽しいです。さらに、僕は今年、新人社員に対してサービスデザインとは?をテーマに社内研修を行ったのも楽しかったです。消費者の課題や本音を見つけてオファリングに落とし込むというその楽しさを知ってほしくて、自分の実体験を交えた研修の内容を自ら考え、伝えました。結果、新人社員のみんなに楽しさを伝えられたぞ、という実感を得られたので、オファリングを創るだけでなく、その楽しさを人に伝える楽しさというのもあるような気がしますね。

中川さん:吉田さんの研修を聞いて、最初は既に用意された研修プログラムを吉田さんが話しているだけだと思っていました。そもそも吉田さんがその研修を作っていたということに驚きを感じました。

幕内さん:同じことを自分が1年後できるのか、と思うと少し不安になりました(笑)。

消費者課題だけに偏りすぎないために必要なこと

-取り組む上で課題になったのは、どのようなことですか。

中川さん:今回のミッションは小売業界向けなので、基本的にビジネスモデルはBtoBtoCになります。BNTTデータ、toB=小売企業、toC=消費者、です。周りからたくさんのアドバイスをいただく中で、このバランスを取ることが大事だと気付きました。消費者課題が重要なことは言うまでもありませんが、そこに偏りすぎていて企業の課題を考えていないのではないかと言うフィードバックや、NTTデータの事業としてどのように考えるのかと言ったフィードバックをいただいたことで、消費者、企業、NTTデータの三方全て良しとすることが大切だと感じました。

吉田さん:僕もNTTデータとしてこのオファリングをやる価値を考えなさい、というのは本当によく言われた指摘だった。

中川さん今僕たち1年目に一番不足している視点は、僕たちが考えたオファリングがNTTデータの事業となるのかを考える視点だと思っています。消費者目線や企業目線でアイデアを考えることは少しずつ慣れてきたものの、NTTデータの事業としての視点が足りないというフィードバックはまだまだいただきます。事業として何が求められるかの肌感が分からないことが課題です。

幕内さん:私も同じく、肌感が分からないということに苦労していますね。いままで消費者目線でしか考えてこなかったので……。

吉田さん:なんで消費者目線に寄りやすいかというと、消費者の課題や心理は自分事として共感しやすいからだと思います。だから、消費者には何とかしてあげたいと思ってそこから課題仮説を立てることはできても、例えば企業の中期経営計画だけでは何をすべきなのかは考えづらい。これからは、”企業”とひとくくりに考えず、企業の中で働く方の話をもっと聞くことで、その方の課題に寄り添いたいと思えるようになりたいと思っています。

神田さん2年目になってから、さまざまな場面で企業の方と話す機会が増えてくるにつれて、その方の感情がこもった課題を直接聞く機会が増えてきたように感じます。一緒に解決していきたいという気持ちが、企業の方と話す中で芽生えてくるようになりました。

中川さん:僕たち1年目も、もっと企業の方と話す場数が必要ですね。 

デジタル人財育成プログラムの学びと今後の展望

 2年目のお二人に伺います。このデジタル人財育成プログラムで得られた学びはなにでしょうか?その学びを今後の実務でどう活かせそうでしょうか?

神田さん:どんな仕事でも自分の意思を持ち続けることを大事にするようになりました。自分のオファリング案を通して色々な方と話すたびに、多種多様な意見や指摘が返ってきます。これはオファリングに限らずどんな仕事でも起こり得ることだと思っているので、全ての意見を取り入れるのではなく、自分の軸を持ったうえで、意見を取捨選択する必要があることを学びました。

吉田さん学び続けることと、日常の小さなことでも何かしらに意味があって、価値を考えようとすることが自然にできるようになりました。ただ、まだ実務で活かしきれているとは言えません。単に立派な社員になるために何かを学び取ってね、という目的でこのプログラムが行われているわけではないと感じているので、なんとか自らのアイデアを事業化できるような成果を意識して進めていきたいですね。

1年目のお二人に伺います。これからやりたいことは何でしょうか。

中川さん:何社にも適用できるようなオファリング、具体的にはパッケージソリューションのようなものを世に出していきたいです。NTTデータが従来行ってきたオーダーメイド型のシステム開発から、パッケージソリューションのように1社ごとにオーダーメイドしない流れに変わってきている点に、このデジタル人財育成プログラムの意図があると理解しています。僕自身もデジタル人財として、企業から自分が創ったパッケージソリューションを使いたいと言われるようになることをめざしていきたいです。

幕内さん:今手掛けているテーマをまずは形にしたいですね。形にするために、社外の方に自分のオファリング案を聞いていただき、たくさんのフィードバックをいただいて、どう良くできるかなというのをもっと考えたいです。社外の人にぶつけることの不安よりも、何を言われるのだろう、どのように改善できるのだろうという好奇心があります。

-これからもたくさんのチャレンジが待っていそうですね。本日はありがとうございました!

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