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2022.12.20事例

インターン生が新規事業創出に触れる!NTTデータの新規事業創出インターンシップとは?

NTTデータのSDDX事業部、法人コンサルティング&マーケティング事業部(法人C&M事業部)では自社・お客さま企業双方の新規事業創出活動に積極的に取り組んでいます。その取り組みの一環として、2022年9月に2事業部がタッグを組んでプロジェクト型インターンシップを開催しました。筆者である私は今回、インターンシップの運営メンバーとして参加しました。プログラムや当日の体験談を交えお伝えします!

NTTデータのマーケティングDXメディア『デジマイズム』に掲載されていた記事から、新規事業やデジタルマーケティング、DXに携わるみなさまの課題解決のヒントになる情報を発信します。

NTTデータのプロジェクト型インターンシップとは

NTTデータでは「ワークショップ型(※1)」と「プロジェクト型(※2)」の異なる2種類のインターンシップを開催しています。

※1) ワークショップ型…インターン生同士がチームを組んで新規システム提案のグループワークを実施するプログラム
※2) プロジェクト型…実際に現場のプロジェクトに配属され、業務を体験することができるプログラム

今回、SDDX事業部と法人C&M事業部というNTTデータの新規事業創出の最前線を走る2事業部が共催で、プロジェクト型インターンシップを開催しました。インターンシップのテーマは「クロスインダストリー領域における新規事業創出」。モビリティ、スマートシティ、フード&ウェルネスといった複合・業際領域の社会課題に対し、新たな価値体験創出を考えるというもの。5日間という短い期間でしたが、NTTデータのビジネスディベロッパやサービスデザイナー、コンサルタントとともに取り組んでもらいました。

また、今回のプログラムでは、新規事業創出における企画やコンセプトづくりの方法として、NTTデータ社内でも活用が進んでいる、NTTデータ独自のビジネスデザインツール「ビジネスデザインスプリント®(BDS)」やグローバルなイノベーション創出メソッド「FORTH Innovation Method(FORTH)」を利用しています。BDSやFORTHについて、詳しくは以下リンクをご覧ください。

ここからは、当日のプログラムと体験談を交えながらお届けします!

Day1&Day2|千思万考

インターン初日、インターン生8名のみなさんはやる気に満ちた一方、やや緊張した面持ちで法人C&M事業部のオフィスに集合しました。まずはインターンシッププログラムの全体概要説明、NTTデータの紹介、事業部の紹介を経て、SDDX事業部の内藤さんからは激励のメッセージがありました。

インターン生にメッセージを送る内藤さん(中央)

インターン生がお互いを知るミートアップセッションののち、いよいよ新規事業創出の最初にステップに入ります。はじめは「Brain Dump」というステップです。今回のテーマを意識しながら、「誰」に新しい体験を提供したいか、「どんな体験」を提供したいか、をまずは個人で付箋に書き出すワークをします。参加者の中には次々とアイデアが湧いてペンが止まらない人もいれば、行き詰まってしまい頭を抱える人も……、ファシリテーターからアドバイスもらいながら個人ワークを進めます。

Brain Dumpに取り組む様子

個人ワークが終わると、模造紙に自分の書いたアイデアの付箋を読み上げながら貼っていき、今度は自分以外の参加者が書いた付箋からインスピレーションをもらいアイデアを書き出していきます。自分にはない発想やインパクトのあるキーワードに刺激されて、そこからまた別のアイデアが生まれていきます。別のアイデアが生まれ、再度付箋を読み上げ、アイデアがたくさん出たところで1日目は終了しました。

自分以外の参加者の付箋からアイデアを書き出している様子

2日目からはインターン生8名が3チームに分かれて活動していきます。まず「FORTH Innovation Method」の説明を受け、1日目に書き出したアイデアの中から「誰」に「どんな体験」を提供したいか、を意外性や面白い組み合わせを考えながら、各チーム5パターンずつ選定します。そこからさらにコンセプトや市場規模を評価する「アセスメントシート」を使用して、1パターンに絞り込みます。チームでアイデアを1パターンに絞り込むところで2日目のプログラムは終了しました。

アセスメントシートのフォーマット

Day3&Day4|悪戦苦闘

3日目からは2日目でピックアップしたアイデアを、「ビジネスデザインスプリント®」のBDSクイックワークシートを使い、課題仮説・サービスモデル・ユーザエクスペリエンスの観点から具体化します。同時に自分たちの想いも言語化し、なぜ自分がこのサービスに取り組むのか、何にこだわりたいのかを再確認していきます。

このステップからチームによって作業スピードにばらつきが出始めました。例えばあるチームでは、ターゲットユーザの検討で「市場規模を考えると女性にした方がいいが、ニッチな領域でブルーオーシャンであることを考えると男性にした方がいい」「男性向けにするとあまりマネタイズできないのではないか」など、自分たちなりの強固な根拠になるよう議論を繰り返し、時間をかけていました。

BDSクイックワークシートに取り組む様子

4日目は具体化した課題仮説・サービスモデル・ユーザエクスペリエンスの観点の深堀り、さらにBDSの8つの検討ポイントの残りとなる、ビジネスプロセス・ビジネスモデル・システムモデル・独自の価値・ビジネススケールについても具体化を進め、メンターとの壁打ちをおこないます。メンターから受けたフィードバックをもとに、チーム内でさらに議論を進め、最終日の全体プレゼンに向けてプレゼン資料の作成に進みます。

BDSの8つの検討ポイント

この壁打ちでは、これまでBDSクイックワークシートを一通りすらすらと書いていたチームが、「本当にターゲットユーザにとって価値があるのか」、「代替手段ではだめなのか」など、課題仮説でツッコミを受け、うまく受け答えができずにサービス検討が振り出しに戻ることもありました。一方で、課題仮説の深堀りに時間をかけていたチームは、社員からのツッコミにも時間をかけて固めた根拠をぶつけ、さらに議論が深まるような場面もありました。インターン生はDay3で検討した課題仮説・サービスモデル・ユーザエクスペリエンスの観点に時間をかけることがいかに重要かを感じていたようでした。

プレゼン資料を作成している様子

プレゼン資料の作成で4日目は終了しました。残すプログラムはプレゼン資料の最終化と、全体プレゼンです。激動の4日間を終え、ついに最終日に続きます!

Day5|有終完美

最終日をむかえ、各チームがそわそわした雰囲気で資料の最終調整、プレゼン練習を進めます。さらに、最終プレゼンを聞こうと各事業部の社員や幹部も続々と会場に集まり、より緊張感が高まります。

そして、いよいよ最終プレゼン開始。3つのチームのプレゼンテーマは

  • 美容男子のためのアイブロウ支援サービス “ideal brow”
  • 高齢者のための手書きアシストサービス “らいとアシスト”
  • 兼業主ふのための献立提案‧注文サービス “こんだけでこんだて 押すだけでおとどけ”

です。

「美容男子のためのアイブロウ支援サービス“ideal brow”」は美容男子をターゲットにして、その人の顔に合わせた眉毛を書く支援をするという価値提供していた点が、独創性がありました。インターンシップのテーマからは離れた企画案のようにも見えますが、メンバーが最後までこのテーマにこだわりを持ち、NTTデータで取り組む意義までを考え抜いていた点が印象的でした。

1組目:美容男子のためのアイブロウ支援サービス“ideal brow”の発表

「高齢者のための手書きアシストサービス“らいとアシスト”」は、NTTデータのようなソフトウェア中心の会社では思いつきにくい、デバイスと連動させたサービスである点が斬新でした。また、デジタル技術を使って、アナログの代表とも言える「手書きの手紙」の課題を解決するというアプローチも、最終プレゼンの参加者にとっては印象的だったようです。

2組目:高齢者のための手書きアシストサービス“らいとアシスト”の発表

「兼業主ふのための献立提案‧注文サービス“こんだけでこんだて 押すだけでおとどけ”」は、Day3までの検討内容を大きくピボットして臨んだ一方で非常に高いレベルのプレゼンテーションでした。また、Day4にはメンターから、「小売業向けに日々新規事業を考えている社員が数多くいるので厳しい挑戦になる」と言われてもひるまず、最終プレゼンの厳しい指摘に対しても堂々とした受け答えをしていました。

3組目:兼業主ふのための献立提案‧注文サービス“こんだけでこんだて 押すだけでおとどけ”の発表

3チームとも学生とは思えないほどの高いプレゼンスキルやドキュメントのレベルで、会場からも驚きや興奮した雰囲気が伝わってきました。最後に全体講評としてSDDX事業部・事業部長の内山さんから「今日のプレゼンや資料、QA対応はもちろん、プログラムに対する熱意や姿勢は素晴らしいと思いました。5日間で得た体験や社員からのコメントが、みなさんのキャリアを築く重要なパーツになれば嬉しいです。」とメッセージをいただき、熱気冷めやらぬまま5日間のインターンシップは幕を閉じました。

全体講評する内山さん

インターンシップを振り返って

最後にインターンシップを過ごした感想を参加者に聞いてみました。

大学院1年生・理系のAさん:5日間という短い間でしたが、大変有意義な時間を過ごせました。自身の中で、インターンシップを通して物事を見る視点が大きく変わりました。サービスを利用するとき、このビジネスモデルは何か、私たちがどういった体験をもたらすかなど、企業側の視点で物事を考えるようになりました。

大学3年生・文系のBさん:5日間とは思えないくらいの濃密な時間を過ごすことができ、本当に成長できたインターンシップでした。プログラムを通して新規事業を考えることの楽しさ・難しさ・奥深さを身をもって感じられました。残りの学生期間、たくさんのことを経験・吸収し、より高みを目指して努力したいと思います。

また、運営担当者にもインターンシップを過ごした感想を聞いてみました。

インターン生のみなさんは5日間とは思えないほどあっという間で、とても濃密な時間を過ごせたようでした。また、インターンシップ5日間では、新規事業創出のほか、若手からベテラン社員まで参加した座談会も連日開催されました。インターン生にとって有意義な時間になっていればと願うばかりです。

なお、今回インターンシップで活用した「ビジネスデザインスプリント®」、「FORTH Innovation Method」は、新規事業創出の経験がない・浅いとお悩みの企業の方にはうってつけの手法です。NTTデータでは「ビジネスデザインスプリント®」と「FORTH Innovation Method」の良いとこ取りをした1dayアイデア創発ワークショップ「BDS Field Trip」なども提供しています。興味があればご気軽にお問合せください!

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