NTT DATA

DATA INSIGHT

NTT DATAの「知見」と「先見」を社会へ届けるメディア

キーワードで探す
カテゴリで探す
サービスで探す
業種で探す
トピックで探す
キーワードで探す
カテゴリで探す
サービスで探す
業種で探す
トピックで探す
2023.10.12業界トレンド/展望

グローバルで活躍する秘訣とは? ~成功に導くためのセルフコントロールとチームワーク~

AIG女子オープン2022年大会優勝者のアシュレー・ブハイと、NTTデータグループ社 グローバル・マーケティング&コミュニケーション本部副本部長の杉山恭子。ゴルフ界とITビジネス界という異なる分野で活躍する二人だが、グローバルでの挑戦、厳しい局面を乗り越えるためのセルフコントロール、チームワークに関するエピソードなど、彼女たちのキャリアの歩みには数多くの共通点がある。
様々な分野で活躍する多くの人が直面するであろう挑戦を、彼女たちはどのように乗り越えたのか。対談内容から紐解く。
目次

グローバルの舞台での挑戦者 ~鍵は仲間とのチームワーク~

AIG女子オープンゴルフ2022年大会優勝のアシュレー・ブハイ。南アフリカ出身の彼女は、大好きなゴルフを6歳の頃から始めます。世界を舞台に、プロフェッショナルとしてプレーをしたい――その思いを胸に、13歳の時、国際大会でプレーするため一人でオーストラリアに旅立ちます。18歳でプロに転向し、ヨーロッパやアメリカなど海外を飛び回ってプレーする日々は、言葉も文化も違う環境の中で、常に学び続けたといいます。「環境は変化し続けます。変化が続くと、多くのことを学び成長できる。それは素晴らしいことだと思います」。

とにかくゴルフが好きで、憧れの選手と同じホールでプレーできる瞬間には「生きていてよかった」と心躍った、と目を輝かせて前向きに語る彼女ですが、苦悩も多々ありました。そんなとき、家族やコーチである夫、仲間など、周囲の人々――チームの温かさに何度も救われました。

彼女の中で特に印象に残っているのは、13歳の頃のことです。国際大会でのプレー期間中に、父親が「プレッシャーが大きすぎるのではないか」と尋ねてきました。若くして世界を舞台に奮闘する娘への、愛情と配慮に満ちた言葉に、彼女は「このプレッシャー以上に、私が気に入っているものはない。大丈夫」と答えました。彼女の回答を聞いた父親は「分かった、それだけが気になっていた。もし今後、プレッシャーが大きすぎたら言ってほしい」と告げ、支え続けてくれました。

NTTデータグループ社 グローバル・マーケティング&コミュニケーション本部副本部長の杉山恭子も、異国の地でのキャリアに挑みました。大学卒業後、1995年にNTT DATAに入社した杉山。着任した部署では男性社員が60~70名に対し、女性社員は3名だったと振り返ります。彼女に転機が訪れたのは40歳の頃、オフショアプロジェクトを率いるために、インドへの赴任を打診されたときでした。「私のキャリアでこれまでにない大きな挑戦、未知の経験でした」。当時、海外で働いた経験も、日本人以外と働いた経験もなかった杉山は「本当に不安で、まったく自信が持てなかった」といいます。彼女は赴任の推薦を辞退しましたが、上司が「人生のなかで、すべての挑戦を受け入れて」と背中を押してくれました。尊敬する上司と同じように、自分も若い世代の背中を押したいと語ります。

アシュレーは「海外でオフショアのチームを率いるという経験を通じて、あなたは強くなったのでしょうね」と杉山の軌跡をこう表現しました。文化、言語、考え方などすべてが慣れ親しんだものとは異なる環境で、杉山は「正直なところ、毎日日本に帰りたかった」と苦笑しました。「でも、私はインドで一緒に働いた仲間に、本当に感謝しています。彼らは私を何度も助けてくれた。お互いのことを徐々に理解していって、とても貴重な経験でした」。

今は日本で、世界中の仲間と切磋琢磨する日々を送る杉山はこう言います。「私たちはいつも『One NTT DATA』を掲げ、チームワークを大切にしています」。世界6大陸52カ国以上で19万5,000人以上の社員を擁するNTT DATAは、多様性に富んだ仲間たちとの相互理解と連携が欠かせません。

勝負の瞬間に、冷静さを保つセルフコントロール ~ゆっくりと滑らかに、滑らかに速く~

「ここが勝負どころ」とプレッシャーを感じる瞬間は、スポーツでもビジネスでも共通。二人はそのような場面で、どのように重圧に耐え、結果を残してきたのでしょうか。

「ゴルフで心がけているのは、呼吸と同じように、自分なりの手順に忠実であり続けることです」。

AIG女子オープン2022年大会で優勝したアシュレーですが、その勝利に至る道のりは険しいものでした。「最終日を迎えたとき、私は5打リードしていました」。ゴルフにおける5打は、大きなアドバンテージであると同時に、最大の難局でもあります。なぜなら、その差を守るために、無意識のうちに慎重なプレーになってしまい、賢く攻めるプレーが難しくなるからです。「大丈夫、まだリードを失ったわけではない」と自分に言い聞かせ、プレーを続けました。

ずっとリードしていたアシュレーでしたが、15番ホールで痛恨のトリプルボギー。暗雲立ち込める空の下、数多くの大会で活躍する優秀な選手との4ホールのプレーオフにもつれ込み、「すべてが私にとって不利な条件でした」と振り返るアシュレー。プレイオフ最後のホールでバンカーに入れてしまったアシュレーが追い上げて優勝するためには、素晴らしいバンカーショットを打つ必要がありました。

「打ちました。私の人生で最高の瞬間でした」。

厳しい状況下で、肉体的・精神的に強くあるための秘訣とは何だったのでしょうか。その答えは、アシュレーが大事にしているマントラ(サンスクリット語で「言葉」を表す。祈りの言葉)から垣間見ることができます。「ゆっくりと滑らかに、滑らかに速く」。スイングの滑らかさを一定に保てれば、「私は大丈夫だ」と認識することができる…彼女はそう語ります。

アシュレーはオフの週にスポーツ心理学者やフィジカルトレーナーのセッションを受け、難局に備える訓練をしています。勝負の瞬間には、結果を求めすぎるあまり、結果に至るための手順やプロセスを忘れてしまいがち。「自分がコントロールできることは何か?それを見失わないことが重要です」。勝敗を分けるバンカーショットを打つ瞬間、彼女がコントロールできる要素は、スイングのテンポを維持することだけでした。だから、スイングのテンポのことだけを考えました。ゆっくりと滑らかに、滑らかに速く。積み重ねてきた練習を信じて。「落ち着いた状態を保つことが重要です。アップダウンは避ける必要があります。平坦な精神状態でありたいです」。

アシュレーの話に、「ビジネスの場でも同じです」と共感する杉山。「あなたが話してくれたのと、まさに同じような状況に遭遇します。緊張したり、自信を持てないこともあるけれど、落ち着いて臨みたいですね」と頷きました。

アシュレーも頷きます。「最近は、誰もがすごい速さで日々を過ごしています。世界の仕組みがそのようになっていますから」。でも、ときには後戻りをしてもよい。ゆっくりと、自分にできることは何かを確認する。そのような時間があってもよいはずだ、と微笑みました。

努力を続けるすべての人たちのために ~AIG女子オープンへの協賛~

2013年から全英オープンゴルフに協賛し、ゴルフファンの体験がより豊かなものになるよう最先端技術を提供してきたNTT DATA。

女性にとってのゴルフを変革するというR&A(全英ゴルフ協会)の姿勢と、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンに対するNTT DATAの取り組みに共通点を見出し、2022年にAIG女子オープンへの協賛を開始しました。

世界のトップレベルで競い合う女性プロゴルフ選手とITサービス業界のプロフェッショナルの対談シリーズである「Champions in Conversation」。異なる分野で活躍する女性たちが直面した課題を浮き彫りにし、それらの課題にどう取り組んだか紹介することで、次世代を励まし、インスピレーションを与えることを目的にしたものです。

エピソード3では、AIG女子オープン2022年大会優勝者のアシュレー・ブハイとNTTデータグループ社杉山恭子が対談を行いました。ゴルフ界とITビジネス界という異なる分野で活躍する二人が、グローバルでの挑戦、仲間とのチームワーク、難局で落ち着いて対処するための心がけについて語りあいました。

対談はこちらからご覧いただけます。
AIG女子オープンへの協賛

NTT DATAは、トップアスリートとしてのキャリアと一女性としての人生を両立させようとする選手に最大限のエールを送るとともに、挑戦を続けるすべての人を応援します。

お問い合わせ