第1章:社員とともに育んできたサステナビリティ
株式会社ジェーエムエーシステムズでは、サステナビリティを一時的な取り組みではなく、長年受け継がれてきた企業文化の一つとして大切にしてきました。その原点には、「会社として地域の皆さまや関係者に喜んでもらえることをしよう」という社員の想いがあります。現在ではサステナビリティやSDGsと呼ばれる活動も、当時は特別なものではなく、社員一人ひとりの自発的な取り組みとして始まりました。
こうした考え方のもと、地域の清掃活動や海岸清掃への参加、法人版ふるさと納税を活用した生物多様性保全への支援、ブラインドサッカーイベントへの協力など、地域社会や環境に貢献する活動をしてきました。
一方で、システムインテグレーションを主業とする当社では、自社ビルを保有しておらず、製造設備もありません。そのため、事業活動を通じて環境へどのように貢献していくかは、長年向き合い続けてきたテーマでした。気候変動への対応に加え、持続可能な資源利用や生物多様性保全なども含め、自社にできることを一つひとつ積み重ねながら、サステナビリティへの取り組みを進めています。
その中で、まず重要だと考えたのが、自社の環境負荷を正しく把握することでした。現状を可視化し、社員一人ひとりが共通認識を持ちながら改善を積み重ねていくことが、当社らしいサステナビリティ推進につながると考えています。
第2章:現状を知ることから、脱炭素への一歩を踏み出す
ジェーエムエーシステムズがGHG排出量の算定に取り組み始めたきっかけは、NTTデータからCDPへの回答を提案されたことでした。それまで自社の排出量を算定した経験はなく、「まずは自社がどれくらいの排出量を排出しているのかを把握したい」という思いから、取り組みがスタートしました。
当初は、環境省が公開しているExcelツールを活用すれば対応できると考えていました。しかし、調査を進める中で、Scope1・2だけでなくScope3まで含めた算定や、CDP(※1)への継続的な回答を見据えると、より効率的かつ継続的に運用できる仕組みが必要であることが分かりました。そこで複数のツールを比較検討し、GHG排出量可視化プラットフォームC-Turtleの導入を決定しました。
選定にあたって重視したのは、算定機能だけではありませんでした。将来的にScope3への対応を進める際に、「どのデータをどこへ入力すればよいのか」「この算定方法で問題ないのか」といった疑問を相談できるサポート体制も重要な判断材料でした。排出量算定は一度実施して終わるものではなく、継続して運用していく取り組みだからこそ、安心して相談できる環境を評価しました。
実際に可視化を進めたことで、自社で重点的に取り組むべき領域も明確になりました。リモートワークの定着により通勤や移動に伴う環境負荷が抑えられていることがデータで確認できた一方で、今後さらに取り組みを進めるためには、協力会社への委託費などが含まれるScope3が重要であることも把握できました。排出量を可視化したことによって、自社の現状を客観的に理解し、今後取り組むべき方向性を整理することができました。
当社では、排出量の可視化をゴールではなく、サステナビリティへの取り組みを着実に前へ進めるための基盤と位置付けています。現状を正しく把握することが、次の行動や新たな取り組みにつながる第一歩になっています。
第3章:サステナビリティを、会社全体で取り組む仕組みへ
排出量を可視化し、サステナビリティへの取り組みを進める中で、ジェーエムエーシステムズが重視したのは、一部の担当者だけで活動を進めるのではなく、会社全体で継続できる仕組みを構築することでした。
当初は、若手社員やリーダークラスも参加する委員会形式でマネジメントシステムを運営していました。しかし、開発業務とサステナビリティ活動とのつながりが見えにくく、活動が形骸化する懸念もありました。また、Teamsなどのコミュニケーションツールが普及したことで、情報共有の方法も大きく変化していました。そこで同社では、委員会を中心とした運営から、既存の会議体を活用した運営へと見直しを行いました。
現在は、事務局が取りまとめた内容を、各部門の部門長が現場へ展開する体制を採用しています。部門長が参加する会議でサステナビリティや品質、情報セキュリティなどを共有し、その後の部門会議で各社員へ展開することで、現場への浸透を図っています。緊急性の高い内容はTeamsも活用しながら、必要な情報をタイムリーに共有しています。さらに、EcoVadisやCDPへの回答に必要な情報も部門長を通じて集約することで、事務局と現場が連携しやすい運営を実現しています。
また、半年に一度実施しているトップマネジメントレビューでは、気候変動への対応を継続的な議題として取り上げています。現時点で事業への影響は限定的と認識しながらも、顧客や社会からの要請の変化を共有し、今後どのように対応していくべきかを経営層が議論する場としています。こうした対話を積み重ねることで、サステナビリティを一過性の取り組みではなく、経営課題として継続的に向き合う体制を整えています。
ジェーエムエーシステムズでは、新たな組織や制度を設けるのではなく、既存の仕組みを活かしながら運営方法を工夫することで、サステナビリティを日々の業務に自然と組み込んできました。この継続できる仕組みづくりが、同社の取り組みを支える重要な基盤となっています。
第4章:可視化したデータを、次のアクションにつなげる
ジェーエムエーシステムズでは、排出量を可視化すること自体を目的とはしていません。可視化したデータをもとに、自社の取り組みを見直し、次のアクションにつなげることを大切にしています。
その一例が、リモートワークの取り組みです。当初は新型コロナウイルス感染症への対応として導入した制度でしたが、排出量を可視化したことで、通勤や移動に伴う環境負荷の低減にも寄与していることが分かりました。
また、可視化したデータは、社外との対話にも活用されています。同社は、入居するビルのオーナーに対し、再生可能エネルギーの活用や環境負荷の低い電力契約への切り替えについて相談を行いました。結果として設備面の制約から実現には至りませんでしたが、排出量データという客観的な根拠をもとに提案できたことで、環境改善に向けた建設的な対話につながりました。同様の要望は他のテナント企業からも寄せられており、ビル全体で環境対応を検討するきっかけにもなっています。
さらに、CDPへの回答を進める中で、担当者自らが炭素会計アドバイザー資格を取得しました。専門知識を身につけたことで、設問の意図や算定方法への理解が深まり、C-Turtleで算出した排出量データとCDP回答との関係も整理できるようになりました。社内への説明もしやすくなり、担当者個人の学びが、会社全体の取り組みを支える力となっています。
当社では、可視化したデータを意思決定や対話、学びへとつなげながら、一つひとつの取り組みを積み重ねています。データを活用して現状を見つめ、できることから着実に行動へ移していくことが、同社らしいサステナビリティの推進につながっています。
第5章:取り組みの輪を広げ、持続可能な未来へ
ジェーエムエーシステムズでは、自社だけで大きな環境負荷低減を実現することには限りがあると考えています。一方で、排出量を可視化し、自社の現状を理解することによって、サステナビリティへの意識や行動は着実に変化していくことを実感しています。
今後は、自社で積み重ねてきた取り組みを社内にとどめることなく、取引先や協力会社とのコミュニケーションにも活かしていきたいと考えています。実際に、環境への取り組みに関するアンケートでは、「何か始めなければならないと感じている」という声が以前より増えており、サステナビリティへの関心が少しずつ広がっていることを実感しています。こうした変化を後押ししながら、それぞれの企業が自社に合った形で取り組みを進められる環境づくりにも貢献していきたいと考えています。
また、今後もCDPへの回答やGHG排出量の可視化を継続するとともに、クレジットなど新たな手法の活用も視野に入れながら、自社にできる環境貢献を模索していく方針です。社会や顧客から求められる役割は変化し続けるからこそ、その変化に向き合いながら、できることを一つひとつ積み重ねていきます。
当社は、サステナビリティを特別な活動として捉えるのではなく、日々の事業活動や社員一人ひとりの行動の延長線上にあるものと考えています。これからも企業文化として育んできた姿勢を大切にしながら、社内、そしてサプライチェーンへと取り組みの輪を広げ、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
企業紹介
株式会社ジェーエムエーシステムズ
私たち株式会社ジェーエムエーシステムズ(JMAS)は、日本能率協会グループの一員として、50年以上にわたり数多くの情報システムを提供してまいりました。長年の開発実績に基づく高い安全性・信頼性を強みに、変化する顧客ニーズへ応え続けています。JMASは確かな技術力と自由な発想力を持ったエンジニア集団として、お客様の課題解決に寄与する先進的なシステムと最高のサービスを提供いたします。
【C-Turtle®】の概要資料は、こちらからダウンロードください。


https://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/c-turtle/