2023.11.06

お客様と一体になって、「ファン」目線でサービスを進化させていく

NTTデータは長年にわたって遊技業や公営競技などのエンターテインメント業界に対してもサービスを提供しています。今回登場するのは、エンターテインメント業界のお客様に対して、サービスデザインやレガシーシステムのマイグレーションといったプロジェクトに携わっている武田幸助。エンドユーザーである「ファン」に寄り添いながらお客様と一緒にサービスを作っていく醍醐味、そして他分野の大規模システム同様に信頼性の高いシステムが求められる理由などを語りました。

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武田 幸助
システムインテグレーション事業本部
システムインテグレーション事業部
交通・観光・エンタメ開発統括部 開発担当 課長代理

2008年、NTTデータに新卒入社。通信事業者の顧客管理システムの機能追加・改修プロジェクトに参画。2018年、社内公募制度を利用し、ITサービス・ペイメント事業本部 ライフデジタル事業部(当時)に異動。公営競技のAIスピーカー用アプリ開発プロジェクトやフロントシステムの新規開発プロジェクトなどを担当。2021年からは遊技業の新規サービス検討における上流工程支援やコンサルティングに従事。現在は、エンターテインメント業界のシステムマイグレーション検討、データ分析業務支援を兼任している。

脱レガシーとサービスデザインという2つのプロジェクトを兼任

NTTデータの交通・観光・エンタメ開発統括部では、鉄道会社や旅行代理店、遊技業や公営競技を運営する企業・法人といったBtoC領域のさまざまなお客様の支援を行っています。その中で武田は、遊技業のシステムのマイグレーション検討と、エンターテインメント業界のデータ分析業務という、毛色の異なる2つのプロジェクトを兼任しています。

まず前者の遊技業のマイグレーションのプロジェクトについては、NTTデータが長年にわたって業界向けにシステムを提供してきたという実績が背景にあります。その歴史は遊技業にITを導入開始した時代にまで遡り、いまとなっては当時の経緯を知る人間も少なく、用いられている技術を扱えるエンジニアも限定的で、ビジネスの変化に伴って大きく変更しようとしても、コストも時間も大きくかかってしまう現状があります。

この先、システムの維持・保守や技術者の確保がますます困難になっていくことから「脱レガシー」は喫緊の経営課題となっています。武田はレガシーシステムからの脱却に向けて、どのような手段でマイグレーションしていくのが良いか、具体的かつ詳細に検討し、経営層向けの提言としてまとめているところです。

世間でよくいわれるレガシーシステムと同じく、システム仕様・ノウハウが暗黙知化している部分もあるため、現在は既存システムに長く携わってきたベテランの社員と一緒にマイグレーションの検討を進めています。レガシーシステムを抱え続けることのリスクについては、お客様の経営層レベルでも危機意識が共有されており、重要な経営課題として取り組ませてもらっています。

一方で後者のデータ分析業務に関しては、「脱レガシー」とは異なるテーマに取り組んでいます。過去に新規サービスの上流工程支援やコンサルティングを行ってきた経緯から、現在はマーケティングのデータドリブン化に向け、武田はお客様の経営部門に対して業績予測と実績の振り返りを継続的に実施しています。

最終的に目指しているのは1to1マーケティングの実現です。膨大なデータを分析し、一人ひとりのファン(=ユーザー)に対してパーソナライズされたサービスを提供していこうとしています。人間の手では処理しきれないほどの量のデータがあるため、AIをはじめとした技術を駆使しながらデータ分析を行っていこうとしています。

お客様にはやりたいことやサービスのアイデアが山ほどあるものの、仮説段階にあるものが大半だそうです。サービスデザインにおけるデータは、仮説に客観的な裏付けを与えられる、重要なファクターです。いま、武田たちは、将来の新しいビジネスにつながる「種まき」を行っているところなのです。

新規領域へのチャレンジと、信頼性の高いものづくりを両立させる

遊技業向けのシステムと同様、公営競技のお客様に対しても、NTTデータは長年にわたってサービスを提供してきています。一朝一夕ではない強固な信頼関係ゆえに、武田のもとにはさまざまな相談が寄せられています。直近でいえば、「生成AIを使って何かできないか」といった議論が活性化しているそうです。

やるべきことが具現化する前の状態から相談をいただき、漠然とした質問を投げかけられることもあります。「こんなことをやりたいと思っている」「参考にできる事例はありますか?」など、NTTデータのナレッジを信頼して声をかけていただくことも多いですね。事実、NTTデータには多様なケイパビリティと豊富な事例があり、お客様の期待に応えることができます。

具体例としては、「スマートスピーカーを使って面白いことをやりたい」というお客様からの声に対し、スピーカーに話しかければ競技の情報を教えてくれる、という機能を実装したこともありました。その他、武田が直接関わった事例ではないものの、Webサイトをネイティブアプリのように扱えるPWA(プログレッシブウェブアプリ)の技術を用いてWebサイトをリニューアルしたこともあるそうです。

公営競技である以上、スマートスピーカー上で投票はできないなど、さまざまなレギュレーションは存在します。それでも、お客様自身が新しいトレンドに敏感で、面白いことをしようと積極的にチャレンジしているのは、私としても面白みを感じる部分ですね。

一方で、新しいサービスをやるばかりでなく、NTTデータはサービスの基盤となるシステムも提供し、お客様のビジネス全体をトータルで支援しています。遊技業を例に取れば、数多くのステークホルダーが存在する中で全体を俯瞰しながら業務を整理し、プロジェクトのトップに立ちながら方向性を定めることができるのは、プロジェクトマネジメントに強みを持つNTTデータらしい価値の発揮の仕方です。

この仕事の魅力を、武田は次のように語ります。

私が関わるお客様たちは、エンドユーザーのことを「ファン」と呼びます。ユーザー視点をとても大切にしている業界で、顧客接点に近い部分に携われるのは、この仕事の醍醐味です。何より、自分自身がユーザーになれるのも面白いですね。

また、公営競技においてサービスを提供する上で重要な視点として、武田はシステムに求められる信頼性の高さや堅牢性も挙げました。

投票サイトは、締め切り直前の爆発的なトラフィックをさばく必要があります。また、お金を扱うサービスでもあるため、高いセキュリティ性も求められます。一見違う世界に思われるかもしれませんが、NTTデータでいう公共や金融分野の大規模システムにも通じる部分もあります。

広義のエンタメ領域でありながら公共や金融のシステムにも通じる部分があり、高い品質が求められるというのは、働く魅力のひとつといえそうです。

「何でもできる」環境で、お客様とともに顧客体験価値を最大化する

遊技業や公営競技のお客様を支援する上で重要なことは、自分たち自身もエンドユーザーである「ファン」に寄り添い、カスタマージャーニー全体を見ることだと武田は考えています。たとえば公営競技の場合、投票というひとつのシーンだけではなく、なぜ会員になろうと思ったのか、どのようにレースを観戦するのか、ユーザー体験のすべてにアンテナを張りながら、ITの力を駆使して全領域で体験価値の最大化に取り組んでいます。

武田自身の姿からも明らかなように、交通・観光・エンタメ開発統括部では、上流のコンサルティングやサービスデザインもできれば、レガシーシステムを最新技術でマイグレーションする業務など、幅広い経験を積むことができます。「やりたいことを絞る必要はありません。極端な話、何でもできるんじゃないかと思います」と武田が笑いながら語るように、やりたいことに「まるごと」挑戦することも可能なのです。

何よりお客様自身も新しいサービスに対して非常に前向きで、私たちに対してもアイデアや提案を求められます。その意味でも、やりたいことに挑みやすい環境があります。

武田の言葉を借りれば「何でもできる」可能性があるからこそ、交通・観光・エンタメ開発統括部ではフットワークの軽さが求められるそうです。また、エンタメやスポーツ、公営競技などに興味を持っている人の方が、よりモチベーション高く働けるでしょう。

私自身は通信事業者向けのシステム開発に携わった後、もともとスポーツが好きだったことから、社内公募制度を利用して現在の組織に異動しました。昔から遊技業や公営競技に詳しかったわけではないのですが、知れば知るほど面白いと感じますね。

組織としてカバーする業界の性質上、交通・観光・エンタメ開発統括部には、スポーツが好きな人財、遊技業や公営競技などが好きな人財、エンタメが好きな人財などが多く集まっています。明るく柔らかいカルチャーが特徴的ではありますが、「責任を持って品質の高いものを最後まで作り切る」というNTTデータのマインドはしっかりと根づいており、そのバランス感も魅力のひとつに挙げられそうです。

最後に、武田に今後の目標や夢を聞いてみました。

お客様と一緒に世の中に新しいサービスを生み出したいです。そもそも私がNTTデータに入社したのも、世の中の仕組みを創造することに貢献できるポテンシャルがあると感じたからでした。もちろん、ビジネスやサービスの主体はお客様ではありますが、上流から深く携わっていけるのはNTTデータで働く大きな魅力だと思います。

進化を続けるテクノロジーの力によって、遊技や公営競技における顧客体験は、いま以上により良いものになっていくことでしょう。その裏側には、お客様とともに「ファン」のことを考え抜き、挑戦を続ける武田の存在があるはずです。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです