2024.02.05

枠組みを超え、営業と企画の一体化を実現。新設部署で挑む、地銀ビジネスの“その先”。

金融業界を取り巻く環境が大きく変わる中、多くの地方銀行はビジネスモデルを見直し、金融を核にしたサービス企業へと変わろうとしています。地方銀行に対して共同利用型の基幹系システムを提供してきたNTTデータは、いままでに築き上げてきた強固なリレーションとグループの総合力を生かしながら、従来のITベンダーの枠を超えて地方銀行の変革を支援しています。そのような流れの中で、複数の地方銀行向けの営業と、新規ビジネス企画の機能を集約した組織として営業企画推進部が新設。組織再編の背景と狙い、そこで働く醍醐味やカルチャーについて、3名に話を伺いました。

Index

吉田 雅史
第二金融事業本部 営業企画推進部 第二営業企画担当 部長

2004年、NTTデータに新卒入社し、現第二金融事業本部 ろうきん事業部 ろうきん営業担当に配属。営業としてさまざまな提案に携わったのち、コーポレート統括本部コーポレート統括推進部への異動を経て、2023年7月営業企画推進部の設立と同時に現担当に異動。人財育成や採用に携わっている。

小山田 容子
第二金融事業本部 営業企画推進部 第二営業企画担当 課長

2007年、NTTデータに新卒入社。第二金融事業本部 総合バンキング担当に配属され、地銀共同センターの分散系基盤チームを担当する。総合バンキング担当の分散系業務チーム担当、地銀共同開発の銀行システムの移行支援担当を経て、2013年から地銀共同企画担当として営業を担う。組織再編を経て現在に至る。2児の母でもある。

阿久根 淳
第二金融事業本部 営業企画推進部 第二営業企画担当

2018年、新卒で証券会社に入社。中堅・中小企業や超富裕層向けの資産運用提案に携わる。その後、M&A仲介会社に転職し、中堅・中小企業向けの事業承継支援に従事。2020年7月にNTTデータに入社し、第二金融事業本部 第二バンキング事業部 第二バンキング統括部に配属され、地方銀行向けの営業を担当。2023年7月の組織再編を経て現在に至る。

営業と企画が一体になり、地方銀行の経営課題に向き合う

――みなさんの所属する営業企画推進部は2023年7月に誕生したそうですね。組織再編の背景として、まずは地方銀行の現状について教えてください。

吉田)
私たちがお客様としている地方銀行の業態は現在転換期を迎えています。利ざやによって収益を上げる従来のビジネスモデルへの依存度を下げ、法人取引先の事業支援や個人顧客の生活に密着したサービスを強化しており、まさに “金融を核にしたサービス企業”へと変革しようとしているのです。NTTデータは長年にわたって地方銀行様の業務インフラを支えてきた関係性を生かし、地方銀行様の変革に伴走しようとしています。

――今回、新設された営業企画推進部はどのような組織なのでしょうか?

吉田)
営業企画推進部は、地方銀行様の変革に資する、より付加価値の高い提案活動を実施するべく創設された組織です。それまでふたつの事業部に分かれていた地方銀行向けの営業(地銀共同センター利用行の担当顧客営業)、ならびに新規ビジネス企画を集約した組織で、もともとの事業部の営業機能を維持しつつ、組織横断での拡販戦略や新サービス検討、ノウハウ共有、人財戦略などをクロスファンクションで推進していこうとしています。

小山田)
既存ビジネスの営業と新規ビジネス企画部分が一緒になることで、より効率的な営業推進ができる組織になった点がポイントです。フロントに立つ営業がお客様のニーズを吸い上げながら、新規ビジネスの企画担当と密接に連携し、いままでにないサービスを生み出していこうとしています。

――吉田さんが営業企画推進部の事業運営や人財育成、採用などを幅広く担い、小山田さん、阿久根さんが顧客営業を担当しているそうですね。どのような業務を行っているのでしょうか。

小山田)
私は複数ある共同センターのひとつである“地銀共同センター”の参加行13行のうち3つの銀行様を担当しています。お客様の課題解決、経営戦略の実行に向けた各種提案を行っていますが、トラブルなどの際には現地に駆けつけ、お客様に代わってユーザー対応などを行うこともあります。

阿久根)
私も基本的には小山田さんと同じで、地銀共同センター参加行である地方銀行様1行を担当しています。お客様の中期経営計画の達成に向けて、リレーション構築活動、更改案件・継続案件の提案、新規ビジネス創出などの幅広い提案活動をしています。

吉田)
小山田さんは営業の前に開発も経験しており、幅広い経験を生かしてビジネス拡大に取り組んでいます。一方、阿久根さんは経験者採用入社で、証券会社やM&A仲介会社での営業経験がありますね。

阿久根)
はい。証券会社とM&A仲介会社で営業に携わった後、お客様の経営課題や事業課題に対して踏み込んで解決する仕事がしたいと考えてNTTデータに入社しました。いま、まさにそうした仕事が経験できています。

吉田)
営業企画推進部の特徴は、経験者採用入社の比率が高い点です。バラエティに富んだ経験を持った人財が地方銀行様向けビジネスの拡大に取り組んでいます。

――お客様の課題解決に取り組む上で、小山田さんと阿久根さんが心掛けていることはありますか?

小山田)
私も阿久根さんも同じことが言えますが、営業はお客様に寄り添うことが大切です。私たちが相対するお客様は、すでにNTTデータのサービスをご利用いただいており、何らかのシステムトラブルが発生した際には迅速な対応が求められます。お客様との信頼関係構築においては、トラブルの時こそ真摯な対応や改善提案を行うことが大切だと考えています。このように既存サービスを通じて関係性を培うことでお客様の課題にもリーチしやすい土壌ができ、新規のビジネスへの足掛けにも通じていると感じます。

阿久根)
さまざまな場面でお客様から説明を求められる機会が多いのですが、スピード感を持って開発側を巻き込みながら最適な報告を行えるように心掛けています。また、私たちの役割のひとつは「橋渡し」であり、営業という営みを通じて、お客様の行内の複数の部署をつなぐような場面もあります。

吉田)
阿久根さんのチームでは、お客様の中期経営計画を読み解き、仮説を立てた上で、当社がご支援できる領域についてお客様とのディスカッションを重ねています。まさにビジネスパートナーになるための第一歩であると考えます。お客様との信頼関係があって初めて、地方銀行様の変革に伴走するというミッションが実現できるのだと思います。

総合力とリレーションを生かし、地銀ビジネスの“その先”を描く

――地方銀行の抱える課題解決の難しさを教えてください。

吉田)
銀行業務を提供するための最低限のITは整備されつつあります。今後は戦略領域、つまりサービスやビジネスプロセスの高度化に投資していくステージに入っていますが、お客様自身、具体的なIT活用方法にお悩みになっているケースもあります。そこで我々がIT企業の殻を破り、お客様のビジネス・課題を理解しつつ、ITをどのように使い、何が変わるかを示しながら提案を行う必要があります。銀行の利用者様を含むさまざまなステークホルダにも目線を広げ、お客様の“その先”を見据えながら一緒にソリューションをつくっていくマインドが求められています。

小山田)
難しさの話としては、それぞれの地方銀行様の抱える課題や状況は全く同じではない、という点だと思います。デジタルを活用して自動化や効率化を積極的に進めたいというお客様もいれば、フロントにこそ人間の手が必要だというお客様もいます。もちろん、どちらが正解というわけではありません。正解がないからこそ、お客様に対して提案をする時にはより共通点を見出す活動や手に取りやすい実証実験の提案などを行って提案のブラッシュアップを図っています。

阿久根)
私も吉田さんと小山田さんの話には共感します。現在、組織の方針として、営業は「御用聞き」から「提案型」に、そして「課題解決型」へとステップアップしていこうという方針があります。吉田さんの話にあったITベンダーの脱却のためには課題解決型の営業になることが不可欠で、お客様とのリレーションシップが要になると思います。

――従来のITベンダーのスタンスを超えて地方銀行の課題を解決するために、どのような取り組みを進めていますか?

吉田)
地銀業態における課題の共通項を見極めた上で、注力領域を定め、組織一体でノウハウを共有しながら活動することを目指しています。例えばデータ活用高度化のソリューションについては、行内のデータをどのように業務課題解決に生かせるか、お客様とのトライアルを設け効果を確認いただきながら受注に至った事例があります。このようなノウハウを展開し組織全体で効率的・効果的な活動に結びつけられるようにしたいです。

小山田)
地方銀行様の課題解決の事例として、営業店スマート化ソリューションもありますね。地方銀行様は多くの支店を展開していますが、支店運用には大きなコストがかかります。そこで各店舗の専用機器を見直し、タブレットなどのデバイスで代替できるような取り組みや行員の事務負担軽減やペーパレス化を前提とした新たな事務をお客様と協議しながら作り上げており、銀行における新しい顧客体験の提供を目指しています。

阿久根)
私自身の業務でいうと、中期経営計画の中でデジタル・非対面チャネルの拡充を挙げていたお客様に対して、銀行業務を自動化・効率化する共同利用型サービスの「Service Engagement Hub(SEHub)」を導入した事例があります。行内の関係部署に対して複数回にわたって説明会を実施し、一方でNTTデータ社内の開発側との調整にも奔走しました。

――みなさんが業務を通じて感じるNTTデータの強みや価値を教えてください。

吉田)
当社は、金融業界向けの標準的なシステムアーキテクチャー「Open Service Architecture(OSA)」を定めており、必要なアセットを組み合わせることでお客様の多様な戦略をサポートできる体制を整えています。また、社内にはAI等のホットな技術の知見も蓄えられており、先進領域から基幹システムまで幅広くお客様に寄り添える“総合力”がNTTデータの強みだと思います。

小山田)
お客様とのリレーションもNTTデータの強みですよね。顧客の経営層からご担当者まで広くアプローチすることで、多面的な関係性を構築できており、こちらの提案を聞いていただける土壌ができていますし、お客様の方から相談をいただけることもあります。

阿久根)
リレーションの強さは私も実感しています。勘定系システムというのは、銀行様にとって心臓のようなものです。その意味で、お客様は「NTTデータに心臓を預けている」といっても過言ではないと思います。だからこそ、経営課題や事業課題の相談もいただけるのだと思います。また、営業担当者に対してこれほど重要な相談をしていただけるというのは、私自身がNTTデータに転職して大いに驚いた点でもありました。

多様なカルチャーが交わる場所で、キャリアの「幅出し」をする

――営業企画推進部のカルチャーについて教えてください。

吉田)
事業部を超えて集約された組織であることから、複数のカルチャーが混在していることが特徴だと思っています。今後、チーム間の連携を深め、コミュニケーションを活性化させると面白くなるはずです。

小山田)
個々の地方銀行様や共同センターのスキームによっても空気感やカルチャーは違いますが私はそれをポジティブにとらえています。それぞれに対する取り組みを通じた成功事例、あるいは失敗事例さえも積極的に発信し共有しあうことで、新しいものが生まれていくと思います。

阿久根)
私自身、営業企画推進部として一体になるまで異なるスキームの部署の人とはあまり関わりがなかったのですが、組織が一体になってから交流が増えてきました。改めて、小山田さんのように開発経験のある人や、インターネットバンキングやアプリバンキングに代表される「ANSER」などのソリューションの経験者など、多様な経験を持った人財がいるのはNTTデータの魅力だと感じています。

――吉田さんに伺います。組織が一体になって、これから取り組みたいことは何でしょうか?

吉田)
人事の目線で語ると、阿久根さんのように金融業務(異業種)の知見がある人財、ならびに新サービスの企画経験を有する人財も積極的に受け入れていきたいです。経験者採用入社の比率が比較的高い組織だということすでにはお伝えしましたが、NTTデータ以外の視点をいま以上に取り入れていき、すでにある知見と融合させていきたいです。

――多様性をさらに強化していくというわけですね。

吉田)
はい。また、営業企画推進部内の多様なチームの中で、柔軟に配置転換を行い、さまざまな経験を積める組織にしていきたいですね。

――最後に、営業企画推進部で働く魅力やメリットを教えてください。

吉田)
全国の地方銀行様をお客様に持ち、さらに新規ビジネスの機能も内包した、フィールドが広い組織だと思っています。先ほど述べたように柔軟な配置転換を進めていきますので、営業/企画人財として多様な経験を「幅出し」しながらキャリアを歩むことができるはずです。

小山田)
私はいま、営業としてお客様に向き合っていますが、お客様の声を一番近くで聞き、それに寄り添っていけば、良いサービスが生まれるはずだと考えています。「サービス企画ができる営業」が私の目標とする姿なのですが、まさに吉田さんの発言にある「幅出し」だと言えそうです。

阿久根)
お客様の未来の姿を描くのが営業だと上司からも話がありました。NTTデータには多様な分野の専門性を持った人財が集まっていますが、その専門性を活用してお客様の変革の道筋を描けるのは営業の仕事の醍醐味だと思います。営業企画推進部は、指揮者のような立場で連携がしやすい組織です。

吉田)
キャリアの可能性は営業企画推進部の中だけには限りません。組織内のローテーションだけでなく、社内の制度を活用して本部を超えてキャリアを積むことも可能です。人事の立場としても組織を超えた知見の還流を促進していきたいと考えています。

部署の垣根を超えたノウハウの共有とカルチャーの交わりがこれから活性化していくであろう営業企画推進部。新しい価値の創出に携わりながら、自身のキャリアの可能性も大きく広げることができるはずです。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです