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2026.4.30事例

DXで物流改革を!通関業務に精通したNTTデータの一手

「物流は時間との勝負」-そう語るのは、越境ECの物流を中核に、急成長を遂げている株式会社エスポリアのIT・DX部 部長 多田 英起 氏だ。1分1秒でも早くユーザーのもとに荷物を届けるため、人に頼ったアナログな業務から脱却すべく、最大限の自動化を目指していた。その中心となったのが、貿易関連の行政手続きをおこなうシステム「NACCS」を利用した通関・保税などの業務である。NACCSと接続するゲートウェイ「SimGate」を導入することで、無駄を極限まで排し、圧倒的なスピード感を実現している。その経緯から、今後目指す姿まで、同社の物流改革への挑戦について詳しく聞いた。
目次

越境ECによる貨物取り扱い件数増加に対応するには、システム化が不可欠

コロナ禍を経て、リアルからECへと消費行動が大きくシフトした。インフルエンサーなどによるライブコマースや農産物のEC販売などに加え、ここ数年は中国・韓国のECサイトからの越境EC市場が拡大し、海外との輸出入件数も増加している。その際、欠かせないのが通関・保税などの行政手続きだ。輸出入委託代理店から集荷し、空港などの倉庫に保管するとともに、通関・保税手続きをおこない、許可がおり次第、配送をおこなう。しかし、各業務の間は「1件ずつ手作業でシステムに転記・入力する」「人が連絡する」などアナログな領域が多く、取り扱い件数が増加するなかで限界が見えていた。

「輸出入貨物に関する行政手続きに利用するNACCSというシステムがあります。以前は担当者が1件ずつNACCSに入力するしかなく、手順も煩雑で、大きな負担になっていました」と振り返るのは、同社でシステム関連のサポートを担当する崔 宰映 氏だ。
同社はまさに急成長の過程にあり、月間10万件の取り扱いから、10倍20倍を目指している最中だった。しかし、取り扱い件数が増えれば、作業量や待ち時間が増えていく。たとえば、通関の許可が下りたあと、貨物の搬入・搭載に移るが、その間の連携は担当者が個別にメールや電話で連絡して対応しており、どうしてもタイムロスが発生してしまう。

「物流は配送予定日を順守するために、かなりシビアな時間軸で動いています。少しでも無駄な時間をなくすためにも、自動化を進め、“人を待たせないシステム”を実現したいと考えました」と多田 氏は語る。

NACCS業務に必要な機能がそろう「SimGate」

そこで、同社が導入したのがNTTデータ・NTTデータアイが提供するNACCS接続ゲートウェイ「SimGate」だ。導入企業(エスポリア社)の環境にゲートウェイサーバを設置し、NACCSに接続し、社内システムから直接NACCS関連の業務が可能になる。このほかクライアントソフトも提供し、NACCSに関する業務に必要な機能がすべてそろうことが特長だ。NTTデータでSimGateなどの営業を担当する石川 美月は「NTTデータは長年にわたりNACCS自体の開発・保守にも関わっており、SimGateはその経験・ノウハウを生かして提供しています。貿易や輸出入の業界・業務知識が豊富にあることも我々の強みです」と話す。

崔 氏は、NACCSのゲートウェイシステムを検討するにあたって、「NACCSに“どこまで近いか”がポイント」だったと語っており、まさにNTTデータの実績・知見が評価された形だ。「他製品も検討しましたが、機能が限られているものも多く、NACCSが提供するツールの代替として全機能がそろっているものとなるとSimGate一択でした(崔 氏)」

あわせて重視したのが性能と安定性だ。今回のSimGate導入を担当したNTTデータアイの横江 慎平は「いまや海外からの通販でも、国内と同じように最短で配達することが求められる時代になりつつあります。万が一、システム障害で通関業務が遅れ、配送の遅れにつながっては、大きなトラブルになりかねません。SimGateは高性能・高品質をうたっており、大手の越境EC事業会社様をはじめ、40社以上の物流業者様にご利用いただいています。この業界でシステムが停止することの重大さを理解したうえで提供している点も評価いただいたのではないでしょうか」と語った。

事業拡大に追随し、短期間導入を繰り返す。第7次NACCS対応バージョンアップも完了

2022年5月にSimGateを導入。「最初はとにかく分からないことばかりでした」という崔 氏は、NTTデータアイにレクチャーを依頼した。そこで、NTTデータアイのメンバーは関西国際空港内にある同社拠点に足を運び、ツールの起動・ID入力・画面遷移などを1つひとつ解説していった。「おかげでどういう仕組みなのかを理解できたと思います。電話での質問にも丁寧に回答いただき、助かりました(崔 氏)」

事業拡大に向けてSimGateを導入し、システムを整備した同社は、関西国際空港営業所での対応業務拡大に続き、東京、成田、博多と一気に新拠点を開設。そのため、1台目の導入を検討している最中から、新規拠点対応での増設が必要になるなど、複数プロジェクトを平行して進めることになった。「新規拠点の開設を決めてから、一刻も早く稼働開始するために、かなりタイトなスケジュールで対応いただいたこともありました。ベンチャーならではのスピード感によく対応していただいたと思います(多田 氏)」

2025年、海上小口貨物に関する制度対応や新機能追加などが反映された第7次NACCSがリリースされ、SimGateも新バージョンにて対応。同年末にはエスポリア社でもこれに対応すべくシステム更改を実施した。これまで航空便が主流だった小口貨物について、取り扱い量の増加とともに海上輸送も想定する時代へとシフトするなか、この潮流にいち早く対応を完了させた形だ。「輸出・輸入、航空・海上問わず、SimGateはすべてに対応できます。拠点追加にともなう従来バージョンの追加導入と、第7次NACCS対応バージョンへの更改のタイミングが近く、調整が難しいところもありましたが、事業拡大を優先しながら、柔軟に対応できたと思います(横江)」

取扱件数は10倍以上に。システム化により対応できると確信があったからこその急成長

その結果、導入当初は月間1万件弱だった取り扱い件数が、2020年末には月間30万件、翌年には100万件を超え、その後も増加を続けている。もちろん新規拠点開設による影響が大きいが、それを支えたのがSimGateだ。「システム化により、業務が標準化され、対応スピードや品質が人に左右されなくなったから実現できた成長だと思います(崔 氏)」

通関申請の許可についても、情報はリアルタイムで連携される。貨物搬出担当に人を介して連絡する必要がなくなり、待ち時間のないオペレーションが可能になった。感覚としては、通関許可が下りてから、貨物が搬出されるまでの時間を60~70%削減できたのではないかという。「あらゆるシーンでのタイムロスがなくなり、すべての作業をオンタイムで進められるようになりました。SimGateがなければ、ここまでの件数を取り扱うことは難しかったでしょう(多田 氏)」

あわせて、データ管理面での効果も大きい。通関などの申請結果は台帳として管理する義務があるが、以前はデータを担当者のPCで個別に管理していた。PC故障などのリスクが懸念されるため、外部ディスクにもバックアップするなどの手間がかかるうえ、全体の状況も把握できない。これもSimGate導入により一元管理が可能になった。「情報の保管や管理をシステムに任せられると同時に、作業の記録を現場の担当者自身で残す必要がなくなりました。“前だけを向いて”業務を進められるようになったことも大きいでしょう。もちろん、社内の業務システムなどと連携して実現しているものですが、SimGateはもはや業務に欠かせないエンジンのようなものだと感じています(多田 氏)」

システムによる「最高効率化」で、物流業界の変革を目指す

エスポリア社ではすでに事業拡大にともない、SimGateを複数台導入しているが、今後は業務の安全性・安定性をさらに高めるべく、BCP対策の強化も検討を進めるという。SimGateもWeb版など新規商品の企画検討を進めており、BCP対策として活用できるほか、企業規模や業務量にあわせたより柔軟な構成が可能になる。「官民連携や民間企業間でのやりとりも含め、貿易物流業界全体のDXを目指した機能開発に取り組んでいます(石川)」

もうひとつ、エスポリア社がキーワードとして挙げるのが「最高効率化」だ。「近年、物流業界におけるドライバー不足が特に問題視されていますが、その解決策として、ドライバーが正当な対価を得られる社会を目指すべきだと考えています。そのためには、業務の最高効率化により徹底的にコストや無駄を抑えるしかありません(多田 氏)」物流は人に依存する業界構造になっており、それゆえに高コスト体質になっている部分があるという。そのなかで圧倒的に安く・早く荷物を届けるためには、いかにシステム化を徹底するかが重要になる。「欲しいと思ったタイミングで物が届く、そのためのインフラとして、日本の物流を変えていきたいと考えています。その一環としてシステムの性能・安定性は不可欠であり、今もキャパシティーアップなど相談している最中です。NTTデータ社・NTTデータアイ社には今後も我々の物流革命にともに取り組んでいただければと思います(多田 氏)」

SimGate®についてはこちら:
https://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/simgate/

NACCS接続ゲートウェイ(SimGate®)についてはこちら:
https://www.nttd-i.co.jp/products/simgate/index.html

増加する越境ECに迅速対応、第7次NACCS準拠のSimGate®新バージョンを提供開始についてはこちら:
https://www.nttdata.com/global/ja/news/topics/2025/070300/

記事の内容に関するご依頼やご相談は、こちらからお問い合わせください。

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