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2021年7月6日技術ブログ

ビッグデータ活用基盤実現の道標 リファレンスアーキテクチャ

ビッグデータを分析やAIに活用したいが、どのようにデータ基盤の検討を進めていいか分からない。そんな基盤の悩ましいグランドデザインをアシストする、ビッグデータ活用基盤リファレンスアーキテクチャを紹介する。
目次

1.背景:昨今のデータ活用プロジェクトにおける課題

「ビッグデータ」というキーワードが登場して久しく、たくさんのデータを用いたサービス開発、業務改善、販売促進などのデータ活用プロジェクトを耳にするようになってきました。データの可視化やBIのように直接データを利用するケースに加え、AIや機械学習の活用、IoTの実現など、データを基礎とした技術の活用が以前にも増して求められるようになってきています。また、取り扱うデータの種類も増えており、データ活用プロジェクトに対する要求が多様化してきています。そうした状況の中で、実現手段も多様化し、クラウドサービスやその中のマネージドサービスを利用してアーキテクチャを実装することが多くなってきました。
しかしながら、選択肢が増えて自由になった反面、複雑さが増したことにより、データ基盤の検討をどのように進めていけばよいか分からないといったケースが増えてきました。

2.概要:ビッグデータ活用基盤リファレンスアーキテクチャ

そこでNTTデータは、これまで手掛けてきた多くのデータ活用プロジェクトから共通するアーキテクチャ・検討観点を体系化し、「ビッグデータ活用基盤リファレンスアーキテクチャ(※)」を作成しました。ビッグデータを活用する基盤を作りたくても、「構成要素が多くて、システム全体をイメージできない」、「アーキテクチャを決めるために何を考えたらいいか分からない」といった基盤の悩ましいグランドデザインをアシストするのが「ビッグデータ活用基盤リファレンスアーキテクチャ」です。
データ基盤を検討するときの有用な手段のひとつとして、各ベンダーが提供しているアーキテクチャパターンを参考にすることが挙げられます。しかし、データ基盤の要件を検討する前にアーキテクチャパターンを参考にすると、特定のプロダクト・サービスありきのアーキテクチャとなってしまい、実現したいユースケースの要件と真に合致するとは限りません。「ビッグデータ活用基盤リファレンスアーキテクチャ」は、プロダクトに依存せずにアーキテクチャの検討が可能となっています。

(※)

ビッグデータ活用基盤リファレンスアーキテクチャ 登録不要でダウンロードできます。
https://oss.nttdata.com/bigdata-reference/
NTTデータ サービスインフォメーション -ビッグデータ活用基盤リファレンスアーキテクチャの公開-
https://www.nttdata.com/jp/ja/news/services_info/2021/012900/
YouTube ビッグデータ活用基盤実現の道標 ~リファレンスアーキテクチャのご紹介 概要編~
https://youtu.be/myz9be2FkWQ

3.特長:ビッグデータ活用基盤リファレンスアーキテクチャ

「ビッグデータ活用基盤リファレンスアーキテクチャ」には、データ活用基盤における主要な構成要素が描かれたアーキテクチャ図と基盤グランドデザインで検討すべき重要項目を整理した観点一覧が含まれています。これらを用いて検討することで、着実に基盤の要件定義を進めていくことができます。「ビッグデータ活用基盤リファレンスアーキテクチャ」の特長は以下の通りです。

  • アーキテクチャ図を見ながら、要件に応じて必要な構成要素を取捨選択することでプロジェクトに必要なアーキテクチャの全体像を描ける。
  • 基盤のグランドデザインで検討すべき重要項目を参照しながら議論することで、多くのプロジェクトで共通課題となる重要事項を踏まえ、着実にアーキテクチャを決められる。
  • 特定の製品、ソフトウエアに依存しない内容であり、多くのデータ活用プロジェクトで参考になる。
  • プロジェクト固有の内容を加筆しながら、検討すべき項目を育てられる。

例えば、売上データから未来の販売予測をするユースケースの場合、バッチで売上データを収集・蓄積し、AIの学習モデルを作成して、販売を予測するアーキテクチャ図を描くことができます。また観点一覧に沿って、収集対象となる構造データに売上データを挙げて非構造データは収集対象外とする、といった具合に要件を整理することができます。

アーキテクチャ図

図1:アーキテクチャ図

観点一覧

図2:観点一覧

4.まとめ

「ビッグデータ活用基盤リファレンスアーキテクチャ」を活用することで、何から手を付け当たらよいか分からない基盤の悩ましいグランドデザインをスムーズに進めることができます。これからデータ活用基盤の検討を考えている方、データ基盤の検討にお困りの方はぜひ参照していただき、検討の参考にしていただければと思います。
NTTデータは、機械学習基盤、ストリームデータ活用基盤などビッグデータを基礎とした基盤技術に関して、これからも世に貢献できる知見、技術、情報を提供してまいります。

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