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2022.5.26事例を知る

ゼロから1を生み出すビジネスディベロッパに必要な「自分を信じる力」

ビジネス創出に必要なのは、「自分が考えたビジネスが、お客さま、そして世の中の役に立つと思い込める力、つまり、自分を信じ切れる力」――こう語るのは、NTTデータの『ビジネスディベロッパ』である尾崎哲夫だ。ビジネスディベロッパは高度な専門性を持ち、お客さまや自社の新規ビジネスの創出から具現化、定着までを主導する役割を担う。
自身の気づきで世の中をも変えることができる。ビジネスディベロッパの役割、そしてそのやりがいを、尾崎が手掛けたプロジェクトに触れながら紐解く。

目次

キャリアにおける大きな転機となったTwitter社との提携

学生時代、Windowsの登場からYahoo!やGoogleなどの勃興を肌で体験した尾崎は、「データに価値が生まれ、ビジネス開発が大きく変わるはず」と実感。データを活用した新規事業の創出を志して、NTTデータへと入社した。

入社当初はSEとして現場で開発に従事、その後、経営の上流を勉強するために自ら志願してNTTデータ経営研究所へ出向した。ビジネス創出に携わるようになるのは、NTTデータに戻り、日本語意味理解製品『なずき®(※)の事業開発メンバーとなってから。2005年のことだ。

『なずき』は、コンタクトセンターに集まる顧客の声や企業に年々増え続けている大量の日本語テキスト情報から、企業にとって有用な情報を引き出すことができる製品だ。名前の由来は脳を表す古語。「人のように日本語テキスト情報に含まれる多様な表現や感情、意図等を理解した上で、適切な処理ができる」意味を込めたという。

「『なずき』では、さまざまなテキストを解析することで、顧客の声の分析結果やインターネット掲示板、メールに含まれるリスク情報を監視するソリューションを提供しています。当時の使用例としては、Web広告においてコンテンツの内容を自動的に理解して、適合した広告を出すアドシステムなどの構築を行っていました」(尾崎)

その後、尾崎は『なずき』の事業開発の責任者に就任。将来的にSNSが広がり、影響力が強まることを見据えて、SaaS型サービス『なずきのおと』の提供を開始した。これは広報やプロモーション、マーケティング、商品企画担当者がTwitterやブログなどのWeb情報と各種社内情報の両方を総合的に分析できるソリューションだ。

この『なずきのおと』において、大きな役割を果たしたのが、Twitter社との提携だ。現在NTTデータは、アジアで唯一全量Tweetデータをリアルタイムに受領し、そのデータをAPI経由で提供するインフラを構築している。

尾崎は、「データホルダーと密接な関係を築かなければ、ビジネスの拡大は難しいと考えました。契約締結を実現できたのは、『なずきのおと』を始めとしたNTTデータの強みとTwitterとのシナジーを正しくアピールできたこと。これが大きなポイントだったと思います」と当時を語る。

Twitter社とのパートナー契約を勝ち取り、それを活用したサービス『なずきのおと』を世の中に普及させる。尾崎のキャリアにおいても大きな挑戦で、転機にもなったという。そのなかで、印象深かったのが「マーケットの小さな声」の発見であった。

「Twitterのデータを分析し深く踏み込んで、どうやったら事業に役に立つのかを考え続けると、定常的には少ないけれど、注目すべきつぶやきが見えてきます。そこにこそ、事実がある。それは、クレームにならないクレーム、願望と言い換えることもできます」

尾崎はこう続ける。「例えば、駅のコインロッカーもSuicaやPASMOで払えればいいのに、といったつぶやきが週に数件発生していました。当時、コインロッカーの支払いは硬貨のみ。Suicaで支払えないからといって、クレームにはなりません。しかし、願望はあったのです。そういったものを発見して、新規事業へと繋げていく。それこそ、データ活用の本来の姿ではないでしょうか」

(※)現在はトータルデータ解析サービス『なずき』として提供中。

https://nttdata-nazuki.jp/

Twitterの全量データに留まらない。進化を続ける『なずき』によるデータ活用

『なずき』始動から17年、Twitter社との提携から10年。一連の事業は、今でも発展を続けている。トライバルメディアハウスとの協業もそのひとつだ。Twitterの全量データを使用して、自社ブランドにふさわしいインフルエンサーを見つけることができるSaaS型の次世代インフルエンサーマーケティングツール『HOPSTAR(ホップスター)』のβ版をリリースした。

また、最近では、『なずきプラットフォーム』を刷新。Twitterの全量データに留まらず、ビッグデータやAIエンジンなどを保有する企業やデータ解析の技術を持つ企業との提携を進め、掲示板やブログへの投稿データ、TVメタデータ、モバイル空間統計など新たなデータの提供を始めている。

ITサービス・ペイメント事業本部 SDDX事業部 部長 尾崎 哲夫

ITサービス・ペイメント事業本部 SDDX事業部 部長
尾崎 哲夫

「先進的な企業は、自社でデータサイエンティストを抱えています。当然、データを使ってビジネスの幅を広げ、新しく創出する取り組みが活発になるでしょう。外部データの需要はさらに広がり、位置付けも重要になります。そのときのためにNTTデータは、Twitterに加えてさまざまなオープンデータや外部データを活用できる環境を整えておかなくてはなりません」(尾崎)

データを活用した新規ビジネスの開発を志した新人時代から一筋、その思いは揺らぐことなく、常に取り組みを追加して前進させてきた。尾崎は、「これまでの仕事を一言で表すなら、データをうまく活用してお客さまのビジネスに関与し、新しい事業や価値を生み出すお手伝いをするといったところです」と振り返る。

尾崎は、データ活用という高度な専門性で、お客さまや自社の新規ビジネスの創出から具現化し、定着までを主導してきた。当時、ビジネスディベロッパという言葉はなかったが、この働き方はまさに、ビジネスディベロッパの役割そのものである。

ビジネスディベロッパでは、これまでの全ての経験がプラスに働く

尾崎は、ビジネスディベロッパの印象を「ゼロから1を生み出し、10にも100にもする仕事」と述べて、その重要性にこう言及した。

「ビジネス改革はどの企業においても急務。最近は、自社のSEでシステムを内製するお客さまも増えています。そういった状況でお客さまがNTTデータに求めているのは、SIerとしての貢献だけでなく、より上流での活躍です。プロダクトマネージャーが1を10にするのなら、ビジネスディベロッパはさらに根本、0から関わる存在にならなくてはいけません」(尾崎)

これは、「0から1を生み出すから、あとはよろしく」ということではない。創出から具現化、定着までを主導するということは、すべてに責任を持つということだ。

「常にアンテナを張り、お客さまの課題とNTTデータの強みを照らし合わせながら営業活動も行います。もちろん、コンサルもやるし開発も見る。故障が発生したら現地にだって行きます」と尾崎。最初から最後まで、様々な範囲に目を配る。だからこそ、どんな経験でもビジネスディベロッパにとっては、プラスに働くという。実際、新人時代の尾崎のSE経験は、開発とのコミュニケーションに役立っている。

では、ビジネスディベロッパに必要な素養とはなんだろうか。求められるのは、「一人称で考え、主体的に動ける行動力」、「多方面の関係者と調整できるコミュニケーション力」、「様々な情報を即座にキャッチアップする能力」、「既成の概念にとらわれないゼロベースの思考能力」などだ。

尾崎は、「これらはもちろん必要な素養ですが、私は自分が考えたビジネスが、お客さま、そして世の中の役に立つと思い込める力、つまり、自分を信じ切れる力が最も重要だと考えています。今は世の中の潮流を確実に予測するのは難しい時代。しかし、徹底的に調べて、自らが肌で感じたことだからこそ、ビジネスとして成功すると信じ切れるのではないでしょうか」と付け加えた。

少しずつ、そして確実に醸成された新規事業へのチャレンジスピリッツ

「自分を信じ切れる力」。尾崎自身も、データが重要視されSNSが影響力を持つ社会の到来を信じて、データを活用したビジネスの創出にこだわり続けた。実は、尾崎がTwitterの全量データに可能性を見出して企業にマーケティング活用の話を持ちかけた頃、その多くは、「そんな独り言みたいなつぶやきは、データとして使えないよ」とけんもほろろの返事だったという。尾崎は、「世の中的にはそういった認識だった当時のTwitterの可能性を信じて、Goサインを出した直属の役員が、今のNTTデータ社長の本間さんです」と述懐する。

その後、Twitterのデータを丹念に分析することで、短期的にどういった収益が上がり、中長期的にはどう経営にメリットを与えて活用ができるかを丁寧に説明して、地道に案件を獲得していったという。まさに、信じる力があってこそ、理想を実現できた。

「それこそがビジネスディベロッパのやりがいであり楽しさ。最初は、こんなことができたらいいのに、面白いのに、といった気づきから始まり、それがビジネスへとつながり、お客さまが活用してくれる。そして、世の中も変化する。思い描いた世界へ自分の想定通りに近づけることができるなんて、面白いと思いませんか」と尾崎は熱く語る。

そうした意味で、NTTデータの事業領域の広さは、大きな強みとなるという。

「NTTデータの強みは、当然ITです。今や、どういった業種業態でもITを使ったソリューションが求められており、ビジネスの幅出しをできるチャンスが広い。また、金融や公共といった社会的影響力が大きなお客さまも多い。幅広い視野で新規事業を創出したいと思っている人には、やりがいのある会社だと思います」(尾崎)

尾崎は、「自分が若手だった頃と比べて、新規事業に対するNTTデータの雰囲気も大きく変わった」と感じている。以前は新規事業を志しても、会社全体としてはSIとしての声が大きく、「前例がない」という壁もあったという。しかし、長年をかけて少しずつビジネス開発や新規事業を進めるなかで、新規事業創出の土壌がつくられていった。

「そのおかげで、新規事業を立ち上げる際のルールや事例ができあがり、風土として根付いてきました」と語る尾崎。また、ベンチャー企業との協業も増え、スピード感や泥臭くマーケットにアピールする大切さも学んでいるという。

新規事業へのチャレンジングスピリッツが根付いたNTTデータにおいて、お客さまや自社の新規事業の創出から具現化、そして定着までを主導するビジネスディベロッパは、さらに必要不可欠な人財になっていくだろう。

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